「はー最高」
昼休み、中庭でコロッケパンを頬張る。
やっぱり昼はこれにかぎるな! 俺は、ふふふと笑う。
冬の中庭は少し肌寒けど、大好物のコロッケパンを食べている俺の心はぽかぽかと温かい。
そして何より、隣に感じる彼の体温が俺のことを温めてくれる。
「倉峰、お前なんでこんなにくっついてるんだよ!」
隣には倉峰が座っていた。
倉峰は俺にぴったりとくっついて座っている。その距離ゼロセンチ、どころか倉峰の手が俺の太ももに乗せられているので、もはやマイナスセンチだ。
その手がにぎにぎと俺の太ももを揉む。
「もぉ......誰かに見られたらどーすんだよ」
「大丈夫、誰も見ていない。それに可愛い一条が隣にいて、触らないなんて俺には無理だ」
「ふふ」
倉峰が甘い瞳で俺を見つめる。いつも通りの重い愛に笑みが零れた。
口ではそう言いつつも、本当は俺もくっついていたいことを倉峰は知っている。
なので俺も甘えるように身を寄せた。
そっと、倉峰の手が頬に触れた。頬を撫でられ、俺は倉峰の方に顔を向ける。
「ずっと一緒にいような」
「っ......」
目の前にある端正な顔が、自分を愛しそうに見つめ瞳を細める。
聞き心地の良い声から紡がれる愛の言葉に、甘く全身が蕩けていく。
かっこよすぎて俺は真っ赤になったが。
「あ、違った」
「えっ!」
否定されて、驚きの声が零れる。
そんな俺を見て、倉峰がとても嬉しそうに微笑んだ。
倉峰が体を近づける。俺の腰を抱くと、耳元に口を寄せた。
「桃哉......ずっといっしょにいような......」
「っ~~!」
さっきとは比べ物にならないぐらい、甘く吐息を含んだ低い声で、倉峰がもう一度同じ言葉を囁いた。
大好きなその声が、俺のハートをまっすぐに打ち抜く。
メロメロにされそうになって、俺は慌てて耳を押さえた。
「お前~何が違うんだよ! 一言一句違わないだろーが‼」
俺の反応に、満足そうな顔をして倉峰が微笑む。
「こっちの方が一条には効果があるからな」
「っ......」
愛しいと思っているのを隠しもしない倉峰の瞳。
目が合って、二人は一緒に微笑んだ。
本当にこの男は......。
頬に触れる倉峰の指が、俺の唇をなぞる。
ずっと一緒にいよう。
その問いかけに対する答えはもちろん決まっている。だけど素直に言葉にするのはなんだか癪で。
俺はイエスの代わりに、近づいてくる倉峰の唇に噛みつくようにキスをした。
「だからその声で囁くな!」
なんて、本当はもっと囁いて欲しい。
♡終♡
昼休み、中庭でコロッケパンを頬張る。
やっぱり昼はこれにかぎるな! 俺は、ふふふと笑う。
冬の中庭は少し肌寒けど、大好物のコロッケパンを食べている俺の心はぽかぽかと温かい。
そして何より、隣に感じる彼の体温が俺のことを温めてくれる。
「倉峰、お前なんでこんなにくっついてるんだよ!」
隣には倉峰が座っていた。
倉峰は俺にぴったりとくっついて座っている。その距離ゼロセンチ、どころか倉峰の手が俺の太ももに乗せられているので、もはやマイナスセンチだ。
その手がにぎにぎと俺の太ももを揉む。
「もぉ......誰かに見られたらどーすんだよ」
「大丈夫、誰も見ていない。それに可愛い一条が隣にいて、触らないなんて俺には無理だ」
「ふふ」
倉峰が甘い瞳で俺を見つめる。いつも通りの重い愛に笑みが零れた。
口ではそう言いつつも、本当は俺もくっついていたいことを倉峰は知っている。
なので俺も甘えるように身を寄せた。
そっと、倉峰の手が頬に触れた。頬を撫でられ、俺は倉峰の方に顔を向ける。
「ずっと一緒にいような」
「っ......」
目の前にある端正な顔が、自分を愛しそうに見つめ瞳を細める。
聞き心地の良い声から紡がれる愛の言葉に、甘く全身が蕩けていく。
かっこよすぎて俺は真っ赤になったが。
「あ、違った」
「えっ!」
否定されて、驚きの声が零れる。
そんな俺を見て、倉峰がとても嬉しそうに微笑んだ。
倉峰が体を近づける。俺の腰を抱くと、耳元に口を寄せた。
「桃哉......ずっといっしょにいような......」
「っ~~!」
さっきとは比べ物にならないぐらい、甘く吐息を含んだ低い声で、倉峰がもう一度同じ言葉を囁いた。
大好きなその声が、俺のハートをまっすぐに打ち抜く。
メロメロにされそうになって、俺は慌てて耳を押さえた。
「お前~何が違うんだよ! 一言一句違わないだろーが‼」
俺の反応に、満足そうな顔をして倉峰が微笑む。
「こっちの方が一条には効果があるからな」
「っ......」
愛しいと思っているのを隠しもしない倉峰の瞳。
目が合って、二人は一緒に微笑んだ。
本当にこの男は......。
頬に触れる倉峰の指が、俺の唇をなぞる。
ずっと一緒にいよう。
その問いかけに対する答えはもちろん決まっている。だけど素直に言葉にするのはなんだか癪で。
俺はイエスの代わりに、近づいてくる倉峰の唇に噛みつくようにキスをした。
「だからその声で囁くな!」
なんて、本当はもっと囁いて欲しい。
♡終♡

