小瓶の中、君と永久の恋をした。

屋上。



空。



青い。



綺麗。



青春。



もっと…楽しいはずだったのにな。


ああ。


馬鹿みたい。


どこまでも。


どこまでも。



長い、あおの先には



――何があるのだろう。



なにが、待っているんだろう。



いや、待ってなんていないかもしれない。


私の事を必要としてくれる人なんて。


私を大切に思ってくれる人なんて。



……いないんだろうな。


パパ…ママ…っ……。


青い空がだんだんとぼやける。


……もう、いないか。


あーあ。


ほんと、馬鹿だなぁ…。


泣いたって…何も……誰も…隣にいてくれる人は、


――……いないのに。


「……隣で泣かれると気味悪いんだけど」


ふいにそんな声がして、


隣を見る。


さらさらな黒髪に何かを見透かすような瞳。形のいい唇、綺麗なアーモンドアイ。


すっとした鼻筋。


「っ……仕方…ないでしょ…泣きたいときだって…あるのよ…っ」


…同じクラスの…木村…だったか…。


「へぇ…本橋さんって泣くんだ?……いいこと聞いたかも」


「……何?」


「何って…バラしてやろうかと思って」


何でもないようにさらっと言いながらペットボトルの炭酸飲料を飲み干した。


「………最低」


「まぁ、基本俺って最低だけど」


そこまで言われると返すのもばかばかしくなって黙った。


「本橋さんってさ、可哀そうな人だよね」