公園から帰る道で、なにか言いたげな様子が気にかかった。
「なに。どうした?」
「あ、えーと。……やっぱり、なんでもないや」
「……そういうのがいちばん気になるんだよ。言え」
困った顔で口をもごもごとさせている。両頬を掴もうとすると、すんでのところで手首を掴まれた。
「言うからっ、やめて!」
内心ちぇっと舌打ちしつつ、次の言葉を待つ。
「明日、桐島くんたちとボーリングに行くんだけど……」
「篤人と?」
「ふたりじゃないよ! 阿部っちと菅野くんも一緒。凜花も行くし。全体でダンスの打ち上げをしようって話があって、まずはリーダーで話を詰めようって。せっかくだからボーリングでもしながらって話になったの」
全体で打ち上げ? 場所や日にちはどうする、実現性のある話なのかと思ってしまった。そんなことより……。
「別にいいんじゃん? 俺の事前許可が必要なの?」
「いや……。そういうわけじゃないんだけど、一応は言っておいたほうがいいのかなって」
抜けがけはなしということなのか? フェアに扱ってくれることは嬉しいのだけれど。胸の奥がくすぐったくなったのを隠すように「隙あり」と両頬を掴む。指先から伝わる、柔らかな感触。
睨みつけられ、笑いながら手を離す。
「何時から?」
「10時から」
「そう。楽しんで」
楽しんで――
どこまで心がこもっているんだよと、どこか冷静に見つめる自分にうんざりする。
相変わらず体も重いし、今日はもう帰ろう。
「俺、このまま帰るわ」
「そっか。ゆっくり寝てね」
背中に優しい視線を感じながら歩き出す。胸の痛みには気がつかないふりをして。
この想いの正体を掴もうなんて、そんなつもりはなかったのに。
誰が想像していただろう。この先の展開を。
「なに。どうした?」
「あ、えーと。……やっぱり、なんでもないや」
「……そういうのがいちばん気になるんだよ。言え」
困った顔で口をもごもごとさせている。両頬を掴もうとすると、すんでのところで手首を掴まれた。
「言うからっ、やめて!」
内心ちぇっと舌打ちしつつ、次の言葉を待つ。
「明日、桐島くんたちとボーリングに行くんだけど……」
「篤人と?」
「ふたりじゃないよ! 阿部っちと菅野くんも一緒。凜花も行くし。全体でダンスの打ち上げをしようって話があって、まずはリーダーで話を詰めようって。せっかくだからボーリングでもしながらって話になったの」
全体で打ち上げ? 場所や日にちはどうする、実現性のある話なのかと思ってしまった。そんなことより……。
「別にいいんじゃん? 俺の事前許可が必要なの?」
「いや……。そういうわけじゃないんだけど、一応は言っておいたほうがいいのかなって」
抜けがけはなしということなのか? フェアに扱ってくれることは嬉しいのだけれど。胸の奥がくすぐったくなったのを隠すように「隙あり」と両頬を掴む。指先から伝わる、柔らかな感触。
睨みつけられ、笑いながら手を離す。
「何時から?」
「10時から」
「そう。楽しんで」
楽しんで――
どこまで心がこもっているんだよと、どこか冷静に見つめる自分にうんざりする。
相変わらず体も重いし、今日はもう帰ろう。
「俺、このまま帰るわ」
「そっか。ゆっくり寝てね」
背中に優しい視線を感じながら歩き出す。胸の痛みには気がつかないふりをして。
この想いの正体を掴もうなんて、そんなつもりはなかったのに。
誰が想像していただろう。この先の展開を。
