「理沙~ね!聞いて!今日彼氏とホームデートでーす!」
いやいや、そこはおうちデートでいいだろ、と言いかけた口をつぐむ。
「あんた、今やらしーこと考えてたでしょ?」
「そりゃあね!恋人同士が家に二人っきり!なんかあるでしょ~」
何かを期待するように笑う心良。
「くれぐれも遊ばれてないことを祈るわ」
「同意」
光の意見に同調してうなづいてみせる。
「はぁぁ~?あんたらねぇ~そんなんだから彼氏できないのよ~少しは耐性積んどかないと~」
耐性ね。そんなことに時間割いてる暇があったらまだ数学でもやってたほうがマシかもしれない。
「耐性?あんた、恋愛小説?マンガ?読みすぎよ。少しは現実も見てみたらどう?」
光が冷たく言い放った。
「はぁ?いいもんねーだっ!私の彼氏、大人だもん」
「へぇ大人ね。いいオトナだといいわね」
心良を挑発するように冷たく言い放つ光。
「あー馬鹿にしてるの!?いいもんね!私は私のレンアイを楽しむので~」
昔からおてんばで明るいのは心良。
冷たいけれど、大切に想ってくれるのは光。
そして、私。昔からこのメンバー。
こんなつまらないやり取りさえも十数年も一緒にいたら想像くらいはつく。
でも最近の心良はどっからか男を引っ張り出してきては、泣いて終わる。
これの無限ループを繰り返してる。そのたびに慰める私達の気にもなってくれるとありがたいんだけど。
そんなことを考えないのが心良のいいところであり、短所とも言えるだろう。
私達は高校二年生だった。
昔からの幼馴染でずっと一緒にいるのだ。
「大体いつもキス止まりのくせに」
なんか今、クールな顔でヤバいこと言わなかった……!?
「はぁあああ?キスまでで何が悪いのよ!?はっ!もしかして、光ヤッてんの!?」
ああ、くだらない。
キス止まりというのは否定はしないが、それ以上のことだとか想像するだけで吐き気するからマジでやめて欲しいというのが率直な本音よ……。
「ヤッててなんか悪い?」
「うっっそぉお!!私より早いとか、悔しいけどオトナね!」
光までヤッてるとか本気で吐き気してきた……。
「うるさい」
「けど!信じらんない!親友で幼馴染の私達を置き去って!」
大袈裟な。
第一、私『達』って言うな。
そんなの私は求めてないし、想像もしてないっつーの。
「じゃ、私帰るから」
「まだ話終わってないっ!!ねぇ、どー思う理沙っ!!」
どーもなにも、幼馴染のレンアイ事情なんて聞きたくありません。
などとは言ってはいけない雰囲気くらいはわかりますよ……。
「いいんじゃない?それより行けば?彼氏さんのと、こ、に」
あえて挑発するように言えば怒ったように教室を出ていった。
「いいもんねっ!私はホームデートを楽しみます~」
だからそこ、ホームデート言うんヤメロ。
そんなこんなで私は今日も生きている。
今日”も”病院に行かないといけない。
いくら思春期でも、反抗してはいけないことくらい、私が一番良く知っている。
そう思いながら夏の痛い日差しが肌に突き刺さる――。
いやいや、そこはおうちデートでいいだろ、と言いかけた口をつぐむ。
「あんた、今やらしーこと考えてたでしょ?」
「そりゃあね!恋人同士が家に二人っきり!なんかあるでしょ~」
何かを期待するように笑う心良。
「くれぐれも遊ばれてないことを祈るわ」
「同意」
光の意見に同調してうなづいてみせる。
「はぁぁ~?あんたらねぇ~そんなんだから彼氏できないのよ~少しは耐性積んどかないと~」
耐性ね。そんなことに時間割いてる暇があったらまだ数学でもやってたほうがマシかもしれない。
「耐性?あんた、恋愛小説?マンガ?読みすぎよ。少しは現実も見てみたらどう?」
光が冷たく言い放った。
「はぁ?いいもんねーだっ!私の彼氏、大人だもん」
「へぇ大人ね。いいオトナだといいわね」
心良を挑発するように冷たく言い放つ光。
「あー馬鹿にしてるの!?いいもんね!私は私のレンアイを楽しむので~」
昔からおてんばで明るいのは心良。
冷たいけれど、大切に想ってくれるのは光。
そして、私。昔からこのメンバー。
こんなつまらないやり取りさえも十数年も一緒にいたら想像くらいはつく。
でも最近の心良はどっからか男を引っ張り出してきては、泣いて終わる。
これの無限ループを繰り返してる。そのたびに慰める私達の気にもなってくれるとありがたいんだけど。
そんなことを考えないのが心良のいいところであり、短所とも言えるだろう。
私達は高校二年生だった。
昔からの幼馴染でずっと一緒にいるのだ。
「大体いつもキス止まりのくせに」
なんか今、クールな顔でヤバいこと言わなかった……!?
「はぁあああ?キスまでで何が悪いのよ!?はっ!もしかして、光ヤッてんの!?」
ああ、くだらない。
キス止まりというのは否定はしないが、それ以上のことだとか想像するだけで吐き気するからマジでやめて欲しいというのが率直な本音よ……。
「ヤッててなんか悪い?」
「うっっそぉお!!私より早いとか、悔しいけどオトナね!」
光までヤッてるとか本気で吐き気してきた……。
「うるさい」
「けど!信じらんない!親友で幼馴染の私達を置き去って!」
大袈裟な。
第一、私『達』って言うな。
そんなの私は求めてないし、想像もしてないっつーの。
「じゃ、私帰るから」
「まだ話終わってないっ!!ねぇ、どー思う理沙っ!!」
どーもなにも、幼馴染のレンアイ事情なんて聞きたくありません。
などとは言ってはいけない雰囲気くらいはわかりますよ……。
「いいんじゃない?それより行けば?彼氏さんのと、こ、に」
あえて挑発するように言えば怒ったように教室を出ていった。
「いいもんねっ!私はホームデートを楽しみます~」
だからそこ、ホームデート言うんヤメロ。
そんなこんなで私は今日も生きている。
今日”も”病院に行かないといけない。
いくら思春期でも、反抗してはいけないことくらい、私が一番良く知っている。
そう思いながら夏の痛い日差しが肌に突き刺さる――。

