王女ではなくなりますが‥‥

立ち上がったランスロは、決意を秘めた眼差しで魔王ゲールを見た。その瞬間、魔王ゲールは言った。

「そうか。完全に負けたのか。」

 ランスロは、声を振り絞って叫びながら宝剣プライスラスを無限の力で振り下ろした。


「グロリーブルーアイ。」

 
 青い聖なる光りはレールガンのように魔王ゲールに向かい、一瞬にして消滅させた。思いを込めた聖剣の力は、魔王の細胞1つ残さず完全の消滅させた。
 それから、青い光りは宮殿のテラスに立っていたグネビア王女の前に向かい、王女が手を合わせると、その前で直角に昇って、夜空全体に流れ星のようにはじけた。

 美しい光景は国中で見ることができ、その後「青い星々の夜」としてこの国の伝説になった。



 ‥‥



 この世界には2つとない、美しい青色だと騎士は思った。

「ランスロ、ランスロ、いつまで私を見つめているの。しっかりとボートを漕がなければ進まないじゃない。」

「申し訳ありません、青色の湖面を見ながらボートを漕いでいたのですが、グネビア様に視線を移した時、湖面の色が褪せてしまうほどあなた様の瞳の青色が美しくて、動けなくなってしまいました。」

「毎日鏡を見てもあまり気がつきませんでしたが、世界最強の騎士を金縛り状態にしてしまうほど、私の瞳には魅力があるのですね。」

「外見だけの美しさだけではありません。心の優しいグネビア様の内面の美しさも加わり、2重に御瞳を美しい青色に輝かせていると思います。」

「ありがとう。」

「さあ、今からはしっかりと漕ぎます。」

「ランスロ。私もあなたには及ばないけれど剣の達人、腕の力もあるわ。漕ぎましょうか。」

「いえ。そのようなことは無用です。」

「交替にしませんか。」

「はい、それでは。」

 湖からは、遠く離れた高い山脈が雪をかぶり真っ白で、この平野を取り囲んでいるのが見えた。

 王女と騎士はボートに乗りながら、日常のたわいもない話を続けていたが、互いに愛し合っている2人にとっては、幸せな時間だった。



 ‥‥


 誰にも、必ずその時はやってきます。
 


 自分の未来が困難だらけで、高い高い壁がふさいでいます。



 それは、あなたの心を最高に痛めつける。



 大声で泣きだしたい。



 だから、未来に続く道は全くないように思えるはずです。



 しかし、未来をしっかりと見てください。



 あっ 



 あなたが異世界の王女でなくても良いのです。



 必ず、回りに生きる何億の存在、



 不思議な手があなたを助けてくれるはずです。



 あなたは必ず見つける。



 壁を避け、壁に穴を開けて、壁を壊すことは必然なのです。



 どうぞ、幸せをつかまれることを心の底から祈っております。



 私が暮らすこの時から、何十年、何百年後の方々へ、



 私が暮らすこの世界から、無限大の距離、無限大の次元を隔てた方々へ



 ~ 王女グネビアから皆様に愛を込めて ~