その名は時間管理局


 ============== これは、勿論フィクションです。 =======
 俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
 今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 午前9時。時間管理局。
 出勤するなり、ボスは言った。
 「五十嵐、お前は・・・ウラで仕事してないよな。」
 「してませんよ。」
 「ファイナルアンサー?」
 「ファイナルアンサー。かな子に、どんな目に遭わされるか・・・てか、あ、差異、ですよね。」
 「今日は、気づくのが早かったな。差異が生じたのは、『裂の国』。お前が迫水こと力石と仕事した次元だ。何、見てる?」
 「・・・いえ。」「時間軸は、2014年12月27日。ある芸人が、芸能プロを通さず、所謂『営業』した。問題は、その営業の仕事の忘年会が所謂『特殊詐欺』の半グレだったことだった。社会問題となり、参加した大勢の芸人は厳しい処罰を受けた。会社からも社会からも。これが、データベースにある真実。ところが、『裂の国』の年鑑が最近書き変わった。プロデュースしたのが会社で、『表営業』で、芸人達は処分されなかった。が、しかし、世間の知る所になり、会社は倒産、芸人達は職を失った。もっと悲惨になった、の巻。」
 「巻って、不味いじゃないですか、そん・・・シッパーか。歴史を玩びやがって。」
 「いいねえ、その台詞。かな子が惚れる訳だ。」
 「それ、褒めてます?」
 「褒めてるけど。」
 「ありがとうございます。」

 俺は、何か割り切れなかったが、MRIに似た移送装置に向かった。
 今回も、寒い季節だから、新しいコートが用意されている。
 睡眠学習によると、イベント参加的な感覚で参加したら、とんでもないことになったようだ。『友達の友達は他人』なのだ。
 長い『謹慎』で、解雇にもならないから、転職も出来なかったようだ。その前に刑事罰もあったんのかな?

 2014年12月26日。『裂の国』。ある居酒屋。
 「おたくらの仕事さ、『闇』は闇でも、反社に繋がった闇だぜ。今、会社に掛け合って、会社の仕事にするように助言しておいたよ。」
 「おいたよ・・・おいた、が過ぎるな、シッパー。」
 居酒屋の店員の一人、詰まり、俺が言った。
 「何者だ!」「時間警察ですけど、何か?」
 「何?」
 俺は、タイムリープして、奴が連中に接触する為に、居酒屋に入る瞬間に戻り。奴を『保安檻』に送った。
 そうしないと、何十人も『集団催眠』させるこになるからだ。
 そして、会社事務所に跳び、奴が残した書類を処分した。
 年末は、普通の会社は休業、だが、芸能人および芸能プロはかきいれ時。
 玄関から、「おはようございます。」と言って、堂々と入ったのだった。
 芸人達には気の毒だが、倒産よりはマシだろう。

 3026年某月某日。午後5時。時間管理局。
 俺はタイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。
 何とかセーフか。
 ボスは来なかった。

 午後7時。帰宅すると、女子警備員姿のかな子が出迎え、ボディーチェックした。
 「後のチェックは、念入りにするわ。」

 今夜は、すき焼きか。

 これだけは楽しみだ。

 ―完―

 ※2019年6月6日、入江慎也が所属する吉本興業を通さずに出演料を受け取る闇営業を振り込め詐欺グループとの間で行い、所属タレントを仲介していたとして同年6月4日付けで吉本興業から契約を解消されていたことが発覚し、入江は後に芸能界を引退した。

 ※6月7日発売の写真週刊誌「フライデー」が、振り込め詐欺グループの忘年会に入江のほかに宮迫博之、田村亮などが参加していたことを報じた。