============== これは、勿論フィクションです。 =======
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。
午前9時。時間管理局。
出勤するなり、ボスは言った。
「五十嵐、お前は・・・評判気にする方?」
「俺、評判悪いんですか?」
「あ、そうじゃない。ええと、食い物屋選ぶ時、評判、気にする?」
「そりゃあ、評判いいとこ選び・・・差異ですか?」
「さいです。」
「・・・。」
「差異が生じたのは、『カアの国』。お前が隣国人の悪事を暴いた次元だ。時間軸は、2026年3月6日。飲食店と、飲食店評価サイト『タベタラバ』との裁判で、サイトが勝訴した。これがデータベースの真実。飲食店は、このサイトの影響で店が繁盛しなくなったとして、第三審まで争っていた。」
「誰もが、評価を目安にして食いに行くわけじゃないでしょ。食い物屋なら、味がよければ口コミで広がりますよ。」
「おお、義弟よ!!」
ボスは、いきなり俺にハグしてきた。
「何です?」
「俺も同意見だ。握手しよう。」
今度は握手か。大袈裟だなあ。
「で、差異は?年鑑が何か変化あったんですよね。」
「うん。サイト側が敗訴した。おかしいよね。」
MRIに似た移送装置に、俺は横になった。またコートがあった。そうか。まだ初春だな。
睡眠学習によると、隣国人は一方的にサイトのせい、と言っている。
サイトが負けたってことは、この店側が勝ったってことか。
結審が意図的に歪められたか。
2026年3月5日。午後3時。『カアの国』。
色々探して、第三審の判事の御手洗氏宅に強盗が入ってきた。
白昼堂々だ。
御手洗氏の妻、娘、孫娘が、御手洗氏の前でレイプされている。
俺は、タイムリープして、強盗がやってきた時間に戻った。
電気屋と名乗った男は、どう見ても怪しい・・・てか、帽子を目深に被っているが、アイツだ。
俺は、アイツが玄関の戸を潜り抜ける瞬間、『保安檻』にアイツを送った。
娘がキョロキョロしている。
俺は未来へ帰った。
3026年某月某日。午後5時。時間管理局。
俺はタイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。
ボスが来ない。
午後7時。帰宅すると、かな子が出掛ける格好をしている。
「鞄、置いて来て。外食しよ。」
「どこに?」
「お兄ちゃんの店。」
俺は嫌な予感がした。
―完―
※ 大手グルメサイト「食べログ」に載っている飲食店側が「不当に評点を下げられた」として、食べログ側に賠償を求めた訴訟で、最高裁第一小法廷(堺徹裁判長)は飲食店側の上告を退けた。5日付の決定。飲食店側の逆転敗訴とした二審・東京高裁判決が確定した。
※「カカクコム」(東京)が運営する食べログは、飲食店の利用者らの口コミをもとに、独自のアルゴリズム(計算手順)を使って5点満点の点数をつける。焼き肉・韓国料理チェーン店「KollaBo(コラボ)」を展開する原告の「韓流村」(東京)は、食べログが2019年5月に行ったアルゴリズム変更で、チェーン店の評点が一律に下げられ、不利益を受けたと訴えた。
※一審・東京地裁は、この変更が独占禁止法の禁じる「優越的地位の乱用」にあたると認め、食べログ側に3840万円の賠償を命じた。だが、高裁は、消費者の感覚とずれた評点を正す目的などがあり、合理性があると指摘。「評点下落だけでは原告の市場での競争に重大な影響を及ぼすとは認めがたい」として、請求を退けた。
※ 第一小法廷は決定で、上告できる理由にあたる憲法違反などがない、とだけ判断した。


