その名は時間管理局


 ============== これは、勿論フィクションです。 =======
 俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
 今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 午前9時。時間管理局。
 出勤するなり、ボスは言った。
 「五十嵐、お前は・・・衝突は好きか?」
 「衝突とパワハラは違うと思います。」
 「それは、俺を褒めてるのか?」
 「えっと・・・多分。ああ、差異の話ですよね。どの次元かな?」
 「白々しい。まあいい。確かに差異の話だ。生じた場所は、『粉の国』。お前が11歳の少年に出逢った次元だ。時間軸は、2024年1月2日。前日に大きな地震があった。その翌日、『海上安全庁』の飛行機が、着陸してきた旅客機に衝突された。管制塔との停止位置の確認ミスと判断された。『海上安全庁』の飛行機の乗り組み員は、機長以外即死。悲惨な事故になった。地震の物資を輸送中だった飛行機が大惨事の一方、旅客機の方は、乗員乗客は、無事脱出した。これがデータベースだ。書き変わった『粉の国』の年鑑では、計器トラブルがあって動かなかった為、事故は起こらず、物資輸送は遅延しただけだった。普通に考えれば、めでたしめでたしだが、何故、動かなかった?五十嵐、私情を挟むなよ、くれぐれも。」

 最後の言葉に引っかかった。
 俺はMRIに似た装置に寝転がった。
 すっかり慣れた冬物コートが横にある。一緒に移送されるのだ。
 睡眠学習によると、管制官の指示が曖昧だった為、『勘違い』が起こった。
 地震のことで、皆頭の中が一杯だった。

 2024年1月2日。『粉の国』。
 俺は、助かった旅客機の機上に紛れ込んだ。
 そこから、『海上安全庁』の飛行機に跳んだ。
 成程。シッパーが主翼の上にいた。
 勘違いじゃない。コイツが能力で『計器トラブル』を起こしたのだ。
 「お前は誰だ?見殺しにする気か?」と、相手の男は叫んだ。
 「次元の『調整係』、時間警察だ。俺も悔しいが、これが仕事だ。」
 新しい腕時計で浮かびながら、俺は叫んだ。
 俺は、男を『保安檻』に送り、未来に帰った。

 3026年某月某日。午後5時。時間管理局。
 俺はタイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。
 「何も言わず、帰れ。」ボスは、それだけを言い、去った。
 ということは、元通り、大事故は起こったのだ。

 午後7時。帰宅すると、かな子は長いキスをした。
 「お兄ちゃんから聞いてる。私が忘れさせてあげる。」

 そう言って、リビングに行くと、『女王様セット』があった。
 いつの間にか、『女王様』がいた。
 鞭を持っている。

 何か違う。何か違ううううううう!!

 ―完―

 ※2024年1月2日夕、羽田空港C滑走路で日本航空(JAL)516便と海上保安庁の航空機が衝突・炎上しました。日航機の乗客乗員379人は全員脱出し、一部負傷しましたが無事でした 。一方、能登半島地震の物資を輸送中だった海保機は乗員6人のうち5人が死亡、機長が重傷を負いました 。
 ※この事故に関する主な詳細は以下の通りです。
 事故状況: 新千歳発のJAL516便(エアバスA350)が着陸直後に滑走路上にいた海保機(MA722)と衝突 。両機とも炎上し、海保機は全損、JAL機も後に全損と認定 。
 ※海保機の状況: 能登半島地震の被災地へ救援物資を運ぶため、新潟航空基地に向かう途中だった 。
 原因調査(中間報告): 管制官は海保機に「滑走路手前の停止位置まで」行くよう指示していたが、海保機は「滑走路内で待機」と誤って認識し侵入していた 。また、管制官は海保機の進入に気づいておらず、海保機長も日航機を見ていなかった可能性がある 。
 対応: 警視庁は業務上過失致死傷容疑で捜査を行い、運輸安全委員会も調査を進めている 。
 ※奇跡的な脱出と評された一方で、海上保安庁の職員が犠牲となった痛ましい事故でした
 ※飽くまでも私見ですが、私は、管制官のミスだと信じています。
 クライングフリーマン