その名は時間管理局


 ============== これは、勿論フィクションです。 =======
 俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
 今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 午前9時。時間管理局。
 出勤するなり、ボスは言った。
 「五十嵐、お前は、掃除は好きか?」
 「好きです。掃除好きな、かな子は、もっと好きです。」
 「ぬけぬけと・・・まあ、いい。差異が生じたのは、『接の国』。お前が、与党前代表のイカサマを暴いて、ちゃんとした与党代表を選ばせた次元だ。データベースでは、順調な政治で平和が続いた。時間軸は、2025年12月31日。その代表が行方不明になり、3026年にホームレスになっている。年鑑では、副代表が代表に替わり、暫く代表を勤めたことになっている。」
 「3026年にいるってことは、暗殺じゃなく、誘拐して、ほっぽったってことですか。酷いな。」
 「大掃除してこい。」
 「合点だ。」

 俺がMRIに似た移送装置に寝転がると、かな子のメモがあった。
 『今夜はバーベキューよ。』
 もう、下準備を手伝っていることはばれているから、堂々と書き置き・・・ん?

 睡眠学習によると、新代表は女性代表になり、宗理も長く勤めた、そうだ。
 未来で、女性ホームレス???
 可哀想じゃないか。

 2025年12月31日。『接の国』。新代表高石克江の家。
 「何するのよ!!」
 「SPは正月休みだろ?アンタもいい夢見させてやるよ。」
 「ちょっと待ったあ。アンタの初夢見る場所は違うと思うよ。」
 俺は、庭の陰から、男を未来に、3026年の『保安檻』に送った。
 「俺のことは、忘れてくれ。」
 「あの時の、『神様』ね。感謝します。」と、彼女は言った。

 俺は、すぐ前代表の家に跳んだ。
 「アンタの、依頼した相手は、『掃除』しておいたよ。命が惜しければ、黙っていることだ。」
 「誰に頼まれた?」「アンタだよ。じゃな。」

 3026年某月某日。午後5時。時間管理局。
 俺はタイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。
 「元に戻ったよ。新代表は、新年早々、執務しているようだ。」
 「ボス。俺は、フェミニストなんです。」
 「知ってる。」
 「かな子は大事な女房です。」
 「知ってる。」

 午後7時。帰宅すると、かな子は、はたきではたいている。
 「まだ、大掃除の季節じゃないだろう。」
 「温風機、壊れちゃったのよ。それで、古い方のを出してきたの。今夜は・・・。」
 「バーベキュー?」「冗談でしょ。手間かかるだけ。焼き芋食べる?」
 「食べる!」
 かな子は、はたきと一緒に何か隠したが、気にしないことにした。

 ―完―