その名は時間管理局


 ============== これは、勿論フィクションです。 =======
 俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
 今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 午前9時。時間管理局。
 出勤するなり、ボスは言った。
 「五十嵐、お前は、解雇は嫌いか?」
 「冗談じゃないですよ。ここまで働いて、何で解雇なんですか?なんで庇ってくれなかったんですか?」
 「お前・・・芝居、上手くなったな。お前の話な訳ないだろう。差異、の話。生じたのは、『泪の国』。お前が『どろーん調査』に関わった次元だ。鼻の下が15センチ延びたんだよな。」
 「女の子達に情報提供・・・なんで、そんなことまで・・・。」
 「想像が当たっていたか。とにかく、ある大学の教授3人が、いきなり学長に解雇され、裁判沙汰になった。2001年から2008年まで裁判が続いたが、大学側が上告棄却された為、教授達の勝利、つまり、解雇は無効になった。問題は、その後だ。」
 「教授達が行方不明になったとか、死体で発見されたとか。」
 「お前、何かクスリ、やってる?後者だ」

 俺は、MRIに似た移送装置に寝転がった。
 睡眠学習によると、教授達は、大学に残って功績を残している。
 原因は、学長が、学部廃止に伴い、適当に選んだリストラだった。
 一般の会社でも、人事が「世間に納得がいく」リストラをしなかったことは多かった。
 事が大学だけに、大量のリストラとは趣が違うものの大きな問題になった事案だ。

 2008年3月31日。『泪の国』。
 教授の一人、上村教授の自宅で祝賀会が開かれていた。
 そこへ、「ちょっと待ったあ。」と言って跳び込んできた男がマシンガンを撃った。
 ところが、弾は一発も出なかった。
 「下手なヒットマンだなあ。」と、俺は姿を現わした。
 男が、ナイフを取り出したが、俺は、男を『保安檻』に送った。
 そして、マシンガンを消した。
 「君の言う通りになったが、我々をどうする?」
 上村教授が言った。
 「私心では、黙っていてくれさえいればいいのですが、上司がお堅くてね。記憶を部分的に消します。いいですか?」
 「いいとも。時間警察も宮仕え、という訳だ。我々は名誉も命も・・・。」
 俺は、教授達の記憶を消し、未来へ帰った。

 3026年某月棒日。午後5時。時間管理局。
 俺はタイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。
 ボスが近づいてきた。
 「お前は義理の弟だ、クビにする訳ない。それに、この仕事やってるの、お前一人だから。ただ、時間移送するだけなら、誰でもいいが、お前は超能力を持っている。テレポーテーションやタイムリープ出来る公務員なんて、そうそういない。」

 午後7時。帰宅すると、かな子が熱いキスをしてきた。
 「浮気はしなかったみたいね。夕飯にするか。」

 どういう確認だよ、全く!!

 ―完―