============== これは、勿論フィクションです。 =======
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。
午前9時。時間管理局。
出勤するなり、ボスは言った。
「五十嵐、お前は、天動説と地動説、どっちが正しいと思う?」
それを俺に聞くか?と思いながらも俺は答えた。
「地球が宇宙の中心に静止しており、太陽、月、惑星、恒星など全ての天体が地球の周りを回っているという天動説が主体でいたが、地球を含む惑星が太陽の周りを公転し、太陽が中心であるとする地動説で、16世紀にコペルニクスが提唱し、ガリレオ・ガリレイが望遠鏡による観測で有利な証拠を見つけ、近代科学が確立したと言われています。『中心の考え方』が地球から太陽に変りました。」
「合格だ。それじゃあ。」と言ってボスは去ろうとした。
「えと、今のは、前振りですよね。差異は?」
「ああ。忘れるところだった。差異が生じたのは、『巡の国』。お前が、食中毒で次期層理候補が危ない所を救った次元だ。時間軸は、2003年と推定される。この年、火星が地球に大接近した。結果は大惨事には至らなかった。だが、1999年以来、滅亡論者は後を絶たず、ぶつかって地球が消滅するという狂信的な者が活動した。国立天文台は爆破され、跡地に慰霊碑が建った、と、この国の年鑑に記録されている。ところが、データベースには、その事実はない。今もその地に建っていることになっている。」
「詰まり、その狂信的な者達の背中を押した者がいる、と。」
「お前は、賢い学生だ。」
ボスのジョークは無視して、俺はMRIに似た移送装置で睡眠学習を受けた。
2000年に起きると言われた「予言」は大きく外れた。
2018年にも2035年にも大接近があると言われ、接近はあったが天変地異には至らなかった。『何年問題』とか言って必ず『一儲け』するヤカラがいるが、もう一方で詐欺やエセ宗教が横行するものだ。起こらないなら起こす、という新興宗教もあり、大勢の犠牲者が出た。
2003年8月27日18時。『巡の国』。
国立天文台に向かって、動くデモ隊は火器を持っていた。
プラカードには、『デマを流した天文台に天罰を』と書いてある。
やはり、狂っている。天文台を壊してデマだったと証明出来るのか?
俺はタイムリープして、デモ隊の一人がイメージした時間に跳んだ。
8月26日。午後9時。ある公会堂。
人々を『煽動』している人物が、壇上にいる。
俺は、迷わず奴を『保安檻』に送った。
午後5時。時間管理局。
タイムレコーダーシステムに俺の体内時計をスキャンさせた。
「狂気に走ると、理屈じゃなくなる。恐いな。お前も気をつけろ。」
午後8時。帰宅して、ボスの言った意味が分かった。
かな子が白無垢の衣装で『角隠し』に蝋燭を立てている。
それとなく、「今、流行ってるの?それ。」と言ったら、「怒ってるのよ。今日は、何の日?」と、かな子は迫った。
「初えっちの日、だったね。はい。お土産。」と、ケーキを差し出したら、かな子は白無垢をさっさと脱いだ。
白いレオタードだった。
俺は、言葉を失った。
ここは、どこの次元だっけ?
―完―
※大接近(だいせっきん)」は主に火星と地球の接近を指し、火星の軌道と地球の軌道が最も近くなる地点で起こる特別な接近のことです。約15〜17年おきに発生し、通常よりも火星が大きく、明るく見えるため、観測の絶好の機会となります。
天文学における「大接近」
現象: 地球と火星は2年2ヶ月ごとに接近しますが、公転軌道が楕円形のため、接近の度合いは毎回異なります。その中で特に大きく近づくものを「大接近」と呼びます。
特徴: 大接近の際、火星は地球に約5,700万kmまで近づき、視直径(見かけの大きさ)が大きくなり、木星より明るく見えることもあります。
歴史: 2003年には「世紀の大接近」と呼ばれる非常に珍しい接近があり、2018年にも大接近がありました。次に大きな接近は2035年とされています。
観察: 最接近の瞬間だけでなく、その前後の数週間は火星が明るく見えるため、長期的に観測を楽しめます。特に、宵の空で見やすくなる時期を選ぶと良いでしょう。


