============== これは、勿論フィクションです。 =======
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。
※前回までのあらすじ。
万華鏡は、いつものように、力石に指令を受け、差異が請じている『備の国』にやって来て、『歴史の調整』をしようとしたが、シッパーの手下10数人と共にブラックホールのようなものに吸い込まれ、力石、愛子や援軍と共に闘った。だが、今度は新しくできたトンネルに吸い込まれてしまった。跳び出た異空間には、かつて万華鏡達が闘った梅子の部下達がいた。その次元『後の国』では、時間管理局との通信も次元管理局との通信も不可能な世界だった、3つのグループは、『脱出』の為、『紳士協定』を結ぶ。『呉越同舟』するしか他に、打開策が無かったのだ。
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『後の国』。
休息している皆を横目に、桜子は俺に囁いた。
「万華鏡。いいのか、私達はともかく、あいつらは、お前達の『今の』敵じゃないのか?」
梅子の娘、桜子の言い分は正しい。
「だが、今は、油断しないように、手を組むしか仕方がない。アンタ達と再会する前、ブラックホールのようなものに吸い込まれた。そこで、奴らと闘った。殲滅したが、次元管理局とも時間管理局とも連絡がつかなかった。パワーを合せて脱出したら、アンタ達がいた。ここには、どうやって来たんだ?」
「私達は、元々、『水の国』の人間だった。お前達の局長愛子と、母梅子が共同開発したプロトタイプの設計図を持って、母は、『戦の国』に逃げた。そこで、あの宇宙人と遭遇した母は性格が変わった。後は、知っての通り。私達は、あの後、『カアの国』に待避していた。ところが、部下の一人が、妙なトンネルを発見した。お前達と同じパターンだな。出たら、カアの国では無かった。『戦の国』でも無かった。」
「よし、再編成して、手掛かりを探そう。幸い、普通の時計は動く。1時間歩いて、何か進展があっても無くても、ここに再集合だ。その話し合い次第で、改めて方角を決める。何か異存は?」と、俺は皆に尋ねた。
「皆と通信する手段は無いのか?」と、アリアは尋ねた。
「無いね。あの空間に俺達の武器も、アンタらの武器も置き去りになってしまった。花火でも有れば合図に使えるが・・・桜子。」
桜子は、首を振った。「ペンライトすらない。」
「じゃ、決まりだな。」
結果、俺、桜子、アリアの3班にそれぞれのグループ構成員が加わり、3方向に進むことになった。
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万華鏡のチーム。
「まるで、砂漠だな。喉が乾かないのが不思議と言えば不思議だ。」
「万華鏡。」シッパーの一人が尋ねた。
「なんだ?」
「あんたらは、元々21世紀の人間なのか?」
「いろいろだな。本部を31世紀に決めたのは、エライさんだ。俺は、下っ端のサラリーマン。」
シッパーは笑い出した。
「下っ端か。じゃ、我々と変わらないな。」
「ああ、でも、援軍に来たのは・・・下っ端じゃない。」
「部下に優しいんだな、あんたらの組織は。」
「アンタらは厳しいのか。」
「ああ。失敗したら、殺される。『保安檻』とやらに送られたモノは、安全を手に入れた。」
「そうか。そういう意味でも人助け、していたか。」
「死ぬ人間を助けないのは、何故だ?」
「歴史が変わるからだ。水道屋は、水道の配管を直す。それと同じだ。」
「修理屋か?」
「修理屋、だな。」
「私は、マリアだ。よろしくな。」
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アリアのチーム。
「こっちには、マチがある気がする。」アリアが言った。
「コンパス、持ってるのか?」と愛子が尋ねた。
「カン、だ。笑うなよ。」
「笑わない。私が万華鏡を選んだのは、カン、だ。そして、万華鏡は、カン、を頼りに次元を渡り歩いた。大した男だ。胆力・持久力も強い。念力使えるだけの能力者はゴマンといるが。だが、短所があってな。どのオンナも寝ようとする。そして、能力を授かる。私も、そのオンナの一人だ。アンタは、何らかの理由があってシッパーに入った。だが、出来れば抜けたかった。私のカン、だ。」
「アンタ、幾つなの?」
「生まれてからの経過年数で言えば、71歳、かな。」
「見えない。」
「だろ?」
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桜子のチーム。
「山が見えてきたな。登るか?全体を俯瞰できるかも知れない。」
力石が言うと、桜子は笑った。
「愛子のチームの中間管理職は、ロマンチストだな。私達が裏切らない保証がどこにある?」
「あの宇宙人との闘い。俺は現場にいなかったが、万華鏡から聞いている。お袋さんは、利用された。それだけのことだ。今度の敵も宇宙人かな?」
「いいカンしてるな、中間管理職。」
「その言い方は、好きじゃないな。上ってみよう、力石。」
力石達が山頂に着くと、丁度1時間が経っていた。
「のぼった甲斐があったな。」力石は呟いた。
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散開して、皆が戻ってきた。二時間が超過していた。
「都市があった。あれは、丸ごと移送された感じだった。だが、人々は平穏に暮しているようだった。ロボットじゃない。順応したんだ。自給自足出来る、あの都市にいる限り戦争はない、と信じて。」と、アリアが言った。
「要塞があった。円盤も沢山飛来している。この次元は宇宙人の『基地』だ。」
「じゃ、アリア達が見たのは、『動物園』ですか、お義兄さん。」
「そういうことになるな。」
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俺達はまた、作戦会議をすることになった。
―「その名は時間管理局147」に続くー


