その名は時間管理局


 ============== これは、勿論フィクションです。 =======
 俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
 今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 午前9時。時間管理局。
 出勤するなり、ボスは言った。もう力石だと、ばれてるが、変な仮面を着けている。
 もう知らん振りするしかない。
 「五十嵐、お前は・・・居眠り運転は?」
 「しません。ファイナルアンサー。」
 「差異が請じたのは、『備の国』。お前が、次元管理局と連絡が取れなくなった次元だ。時間軸は、1966年だ。ダンプカーが居眠り運転の為、ライトバンに衝突。保育園の保母と園児約50人の列に突っ込んで次々と跳ね飛ばした。ここまでがデータベースにある真実だ。ところが、年鑑が書き変わった。」
 「その、まさか、だ。ダンプカーの事故は起こらなかった。明らかに、罠、だ。」

 MRIに似た移送装置に寝転がると、横にコートがあった。
 そうか、寒い季節か。
 睡眠学習によると、ドライバーは過労で居眠り運転をしてしまった。飛び重なる交通渋滞で、ノルマを果たせなくなりそうで、焦ってもいた。気づいた時は、突っ込んでいた。

 1966年12月15日。『備の国』。午前8時半。
 午前8時50分頃に事故が起こっている。
 事故が起こった筈のポイントに、コーンが並んでいる。
 この時代にコーンはない。
 「待っていたぞ、万華鏡。邪魔をすれば、保育園児が事故に遭う。お前のお陰でだ。良心が痛まないのか?正しいことを行おうとしているのは、こっちだぞ。」
 「それは、違いますねえ。」
 突然、2機の円盤が現れた。
 敵の円盤と、こちら側の円盤だ。
 コーンが消えた。
 それと共に、ブラックホールのようなものが現れ、敵の集団10数人と俺は、そこに引き込まれた。

 異空間か。あの、ハンバーガーショップの時のように。
 「その通りだ、万華鏡。」
 次元管理局の局長とミミーが現れた。
 「これを使え。」力石が現れ、光るサーベルを渡された。
 全てを読んでいたのか、この人達は。
 俺は、サーベルで、敵の、妙な刀と対峙した。
 そうか、ここは異空間だ。
 あの教授に教わった、次元と次元の間にある、特殊な空間だ。
 拳銃の類いは使えない。
 俺も、俺達も、敵も。
 更に、ここから、時間管理局の『保安檻』には送れないことを悟った。
 敵は、今までと違い、しぶとかった。
 傭兵ではなく、本隊だ。
 本気で『潰しに』かかっている。
 俺はもう、無心だった。
 かな子のことも、将来のことも頭から跳んでいた。
 敵を殲滅したかと思った瞬間、敵も俺達も、新しくできたトンネルに吸い込まれてしまった。
 しまった。だが、不可抗力だ。
 どこにも『つかまって踏ん張る』モノは存在しなかった。

 ―「その名は時間管理局145」につづくー