その名は時間管理局


 ============== これは、勿論フィクションです。 =======
 俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
 今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 午前9時。時間管理局。
 出勤するなり、ボスは言った。もう力石だと、ばれてるが、変な仮面を着けている。
 もう知らん振りするしかない。
 「五十嵐、お前は・・・皇室をどう思う?」
 「次元によって、微妙に違いますね。皇室だったり、王室だったり。」
 「その通り。差異が生じたのは、『新の国』。お前が、内国装備大臣という国のトップが暴走した為、高室が『大政奉還』させた次元だ。ここまでがデータベースにある真実だ。ところが、年鑑が書き変わった。お前が出逢った皇太子殿下が、時を溯って、2019年に暗殺されている。内国装備大臣が暴走するより前だ。詰まり、殿下とお前のとの出逢いも消されたことになる。これは、次元全体の危機でもある。」

 俺はMRIに似た移送装置に寝転がった。
 睡眠学習には、ボスが言った通りのことが書いてある。2019年は、病気の先代国髙が皇太子に執務を譲った年だ。お祝いの為、国の休日が一時的に10連休になった。
 執務は先代が続けたが、歴史は大きく変わって行く。

 2019年5月1日。『新の国』。皇太子執務室。
 「何ですって?過去の貴方が、未来の私と遭遇している?タイムパラドックス(時間逆説)ですか?」
 流石、SF通の皇太子だ。
 「事態を収拾しないと、そうなります。」
 「出来るものなら、やってみな。」と、オンナが3人、機関銃を持って現れ、皇太子を撃った。だが、倒れたのは、皇太子自身ではなく、皇太子の写真のパネルだった。
 『見えないカーテン』から、次元管理局の局長、局次長、ミカが現れ、その3人のオンナを羽交い締めにした。
 「今だ、万華鏡!!」
 俺は、全身に力を漲らせ、3人の敵のオンナを『保安檻』に送った。
 衛兵がやって来た時、皇太子は「すまんすまん、空砲で試し打ちをしたんだ。下がってよし。」

 衛兵が去ると、局長が、「済まないね、皇太子。万華鏡の『2回目の出逢い』を『初めての出逢い』に戻すよ。」そう言って、催眠術をかけた。
 皇太子が眠りに入ったので、我々は未来に戻った。

 3026年某月某日。午後5時。時間管理局。
 俺はタイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。
 ボスがやってきた。「強力な助っ人だったろ?」
 「はい、助かりました。」

 午後7時。五十嵐家。
 かな子が2人いる。え?
 「私、私。化けられるようになったんだ。」
 「え?もしかして?」
 「違う、違う。さっきのは3人。今、特訓中。役に立ちそうだろ?」
 「ああ。なんかくさくない?」
 「あー、お鍋漕げてる。ミカ、何とかして。」
 「それは無理。」

 だろうな。

 ―完―

 ※2019年(令和元年)5月1日午前0時、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法(平成29年法律第63号)」の規定に基づいて、第125代天皇明仁が退位し「上皇」になり、明仁の第一皇男子である徳仁親王が第126代天皇に即位した。この皇位の継承を受けて、「元号法」並びに「元号を改める政令 (平成三十一年政令第百四十三号)」の規定に基づき、「平成」から「令和」に改元された。