============== これは、勿論フィクションです。 =======
俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。
午前9時。時間管理局。
出勤するなり、ボスは言った。もう力石だと、ばれてるが、変な仮面を着けている。
もう知らん振りするしかない。
「五十嵐、お前は・・・お前、人種差別をどう思う?」
「ダメです。鬼畜です。人間未満です。絶対ダメ。」
「同感だ。差異が生じたのは、『好の国』。お前が、敵のオンナと領事館で闘った次元だ。時間軸は、2026年。TVで人気コメンテーター王皮被(おうかわかむる)が、隣国大統領を揶揄するが余り、ダイヤ人は最低だと罵った。局では、一応謝罪を出したが、人権擁護団体からヒットマンが放たれ、『海の藻屑』となり、この世から消えた。謝罪を一切しなかったことで、世論が五月蠅いので所謂『大名釣り』に行き、船が転覆した。波浪警報など出ていたが、彼は無視して断行した。溺死したのは彼だけだった。」
「自業自得じゃないですか。」
「うん。ここまでが、データベースにある真実だ。しかし、書き変わった『好の国』の年鑑によると、3026年に政治家デビューした人物が、よく似ているらしい。本人は生まれ変わり、と言っているらしいが。」
「シッパーが移動させたんですね、暗殺される前に。」
MRIに似た移送装置に横になった俺は、睡眠学習で呆れかえってばかりいた。
彼は、『視聴率』男だから、どんな失言をしても看過されていたらしい。
しかし、人種差別擁護団体は、国内の団体ではない。到底庇えるものではない。
自国の高齢者に、適当なことを言って誤魔化すのとは違う。
2026年4月10日。『好の国』。朝からびんびんTV。
「ボンヂアショー」で、彼は問題発言をしていた。
10日後。彼は休暇を取って、釣り小旅行に行くと局に連絡をした。
自家用車の前、彼が乗ろうとすると、外国人が近づき、彼を拳銃で撃った。
だが、拳銃の弾は当たらなかった。
シッパーの手下が、彼を移動させたからだ。
だが、俺は、そのシッパーを『保安檻』に送って、外国人を気絶させた。
「助けてくれてありがとう。」
「その礼は、一足遅かったな。あの男なら、未来の牢獄に送ったよ。」
「歴史を変えたからさ。俺は、歴史を修繕に来た。アンタは、船が転覆し、溺死する。でも、ホントは、この男に殺される。」
「助けてくれないのか?」
「俺は、歴史の修繕に来ただけさ。」
俺が『見えないカーテン』を引くと、外国人は起き上がった。
銃声が聞こえた。
あばよ、『ペルソナ ノン グラータ』。
3026年某月某日。午後5時。時間管理局。
俺はタイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。
ボスは来なかった。
午後7時。五十嵐家。
夕食には、精の付くモノが並んだ。
「朝まで寝かせないわよ、万華鏡。」
そこには、清楚なかな子ではなく、妖艶な止揚がいた。
「ああ、よろしく頼む。」
―完―
※『ペルソナ ノン グラータ』とは、『好ましくない人物』という、昔の言葉です。
本エピソードには、題材がありますが、実際の事件とは関係ありません。
クライングフリーマン


