その名は時間管理局


 ============== これは、勿論フィクションです。 =======
 俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
 今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 午前9時。時間管理局。
 出勤するなり、ボスは言った。もう力石だと、ばれてるが、変な仮面を着けている。
 もう知らん振りするしかない。
 「五十嵐、お前は・・・お前、放火は好きか?」
 「好きな人います?」
 「放火殺人は好きか?」
 「嫌いです。ファイナルアンサー。」
 「そんなに向きになるな、おとうとよ。差異が生じたのは、『旗の国』。お前がナオと『国旗掲揚』で揉めているのを平定した次元だ。時間軸は、2001年。消費者金融の会社の支店で放火殺人が発生。2002年に死刑が確定した。ここまでがデータベースだ。ところが、初公判の直前、被告が消えた。そして、未解決のままになった。迷宮入りではない。行方不明だ。」

 MRIに似た移送装置に俺は横たわった。
 アロハがあるから、首を傾げたが、睡眠学習で納得した。
 事件が起こったのは、2001年5月8日だが、初公判は、2002年6月6日だ。
 別件で逮捕の上、最終的に死刑になるが、それを邪魔出来たのは、シッパー以外にない。

 2002年6月5日。『旗の国』。拘置所前。
 外で待ち受ける男に、被告が現れた。
 「成程な、シッパーの幹部クラスか。」
 「テレキネシスか。面白い。」そう言って現れたのは、ナオとジョディーだった。
 敵の円盤が現れ、次々と刺客が地上に降り立つ。
 すると、時間管理局の円盤も現れた。
 「万華鏡。こっちは任せて、地上を頼む。」と局長の声が腕時計から聞こえた。
 俺とナオとジョディーはフォーメーションを組み、敵を麻痺銃で倒して行った。
 倒れた人数は、ざっと50人。
 「旦那が来るのを知ってて、事件を起こしている、タチが悪いな。」
 そう言いながら、ナオと俺とジョディーは、個別に『保安檻』にシッパーの手先を送った。
 もう俺だけが『保安檻送り係』ではない。
 これからのことを考えて、局長は腕時計のシステムをバージョンアップしたのだ。
 2機の円盤は、もういなかった。

 3026年日某月某日。午後5時。時間管理局。
 俺はタイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。
 ボスは来なかった。

 午後7時。五十嵐家。
 かな子は、手打ち蕎麦を打っていた。
 「ゴメンね、進。ナオもジョディーも別件で向かったから、来ないの。」
 「そうなんだ。」

 俺は、着替えて食卓に着いた。
 「まだ、蹴らないの。」
 「え?
 「赤ちゃん、まだ蹴らない。」
 「その内、蹴るさ。それまでに終らせたいね、シッパー。」
 「うん。」
 「進。」「何?」
 「何でも無い、食べよう。」「うん。」

 ひとときの、平和か。

 ―完―

 ※武富士弘前支店強盗殺人・放火事件(たけふじひろさきしてん ごうとうさつじん・ほうかじけん)は、2001年(平成13年)5月8日午前10時49分、青森県弘前市田町五丁目に所在していた消費者金融会社「武富士」弘前支店(事件後に閉店)で発生し、従業員5人が死亡・4人が負傷した放火強盗殺人事件である。

 ※最高裁判所においては武富士弘前支店放火強盗殺人事件と呼称される。地元紙『東奥日報』は本事件を「ガソリンによる放火で瞬時に5人の貴い生命を奪い、本県のみならず全国を震撼させ、模倣犯をも続発させた残虐極まりない凶悪犯行、「青森県警史上かつてない凶悪事件と表現した。また『陸奥新報』も「県内犯罪史上類を見ない多数の犠牲者を出した殺人・放火事件」「県警犯罪史上、後世に語り継がれる事件」と評している。
 (Wikipediaより)