その名は時間管理局


 ============== これは、勿論フィクションです。 =======
 俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
 今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 午前9時。時間管理局。
 出勤するなり、ボスは言った。もう力石だと、ばれてるが、変な仮面を着けている。
 もう知らん振りするしかない。
 「五十嵐、お前は・・・お前、泣き虫だった?」
 「いえ。ガキ大将は、他の者から遠ざけました。」
 「ヒーローだった?」
 「はい。」
 「ファイナルアンサー?」
 「違ったかも。」
 「何だそりゃ。今回、差異が生じたのは、『観の国』。お前が温泉に浸かった次元だ。」
 「いい湯でした。」
 「時間軸は2014年。野茂良太という県議会議員が政治活動費を不正していたことがばれて、詐欺罪で有罪判決を受けた。ばれたとき、記者会見で嘘泣き丸出しで失笑された。ここまでがデータベースに残ってる真実だった。ところが、失職して占い師をやっていた野茂が3026年の『観の国』に現れた。おかしいよね。」
 「シッパーですか。連れ去るだけじゃなさそうですね。」
 「気をつけろ。」

 MRIに似た移送装置に横たわると、側にアロハがあった。
 夏か。
 睡眠学習によると、野茂は、ストレートに議員になった訳ではなく、紆余曲折はあったようだ。それで、不正がばれた後の記者会見が「涙の記者会見」になる予定が「笑いの記者会見」になってしまった。

 2014年7月20日。『観の国』。野茂のアパート。
 議員辞職したことや政務活動費の全額を返還していることを挙げて執行猶予が付され、懲役3年、執行猶予4年とする有罪判決が言い渡された。7月20日の控訴期限までに、検察側・弁護側ともに控訴しなかったため、この判決が確定した。
 野茂を誘拐出来るのは、この日に違い無かった。

 ピザの宅配ドライバーを装っている男に、俺は声をかけた。
 「カラのピザ持ってどこ行くの?」
 振り向いたオンナは美人だった。
 「油断しないで、万華鏡。」
 バラバラと現れた「くのいち」を、現れたジョディーが倒して行く。
 ジョディーは、王家の短刀で、当て身を食らわして行く。
 俺は、次々に『保安檻』に送った。

 「会いたかったわ、万華鏡。」
 ジョディーは猛烈なキスをしてきた。
 だが、すぐに離れた。
 「いずれ、また。」
 彼女の消えたあとは、かすかな残り香があった。

 3026年某月某日。午後5時。時間管理局。
 俺はタイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。
 ボスがやってきた。
 「今回の助っ人は?」
 「ジョディーです。」
 「そうか。決戦の時は、お前の知らない助っ人も用意するそうだ。何故なら、お前が闘う度に助っ人を確認されている可能性があるからだ。」
 「じゃ。」
 「じゃ、要らない、って言いたいか?お前はリーダーだぞ。よく覚えておけ。」

 午後7時。五十嵐家。
 帰宅すると、ジョディーがいた。
 「すき焼き、って意外と美味しいです。」

 「着替えて来る。」

 3Pって言い出すオンナばかりじゃないんだ。

 ―完―

 ※野々村 竜太郎(ののむら りゅうたろう、1966年〈昭和41年〉7月29日 - )は、日本の政治家、占い師。2011年(平成23年)から兵庫県議会議員を務めていたが、2014年(平成26年)に政務活動費を巡る不正疑惑が指摘されて記者会見の席で号泣して話題となった。この問題で議員辞職し、のちに詐欺罪で有罪判決を受けた。その後、占い師に転身した。

 ※政務活動費問題
 兵庫県議会では、政党活動などを除く調査研究のために、政務活動費として議員1人あたり月額50万円が議員報酬と別に支給される制度があった。

 ※2013年度(平成25年度)の政務活動費に関する収支報告書を2014年(平成26年)6月30日に兵庫県議会が公表した際に、野々村が2013年度に支給された600万円を全額使い切り、そのうち兵庫県内の豊岡市、佐用町および東京都と福岡県福岡市の4か所を日帰りで計195回訪問したとして、「要請陳情等活動費」の項目で計301万5160円を支出していたことが地元紙である『神戸新聞』の報道で明らかとなった。

 ※この費用は、野々村の自宅最寄りである阪神武庫川団地前駅からの往復であるとされ、城崎温泉駅(豊岡市)を106回、佐用駅(佐用町)を62回、博多駅(福岡市)を16回、東京都を11回訪問したとされていた。このうち4月には11日連続で福岡と東京を、6月から7月にかけては12日連続で豊岡と佐用を交互に訪問していた。政務活動費はすべての支出に領収書の添付が義務付けられていたが、自動券売機できっぷを購入し領収書が発行されない場合などの例外規定があり、野々村が提出した収支報告書には領収書は添付されていなかった。

 ※翌7月1日に野々村は県議会で記者会見を開き、自身の支出の正当性を主張したものの、訪問先などについては公表しない前提で政策教授や意見交換をしたとして説明しなかった。野々村はこの会見の席で「やっと議員になれたんです」などと号泣し、全国的な注目を集めることになった。号泣会見に対しては批判があり、野々村は一時憔悴した状態であったが、7月11日に県議会事務局が行った事情聴取の際に、事務局が用意した辞職願に署名押印し、県議会議員を辞職した。また県議会側は調査権限に限界があるとして、この日野々村を刑事告発した。野々村は、3年間に受け取った計1834万円の政務活動費全額を7月17日に返還した。

 ※その後の兵庫県警察による事情聴取では、3年間の政務活動費の収支報告書に記載した計345回の日帰り出張にほとんど行っていないことを本人が認めた。受け取った政務活動費計1684万円についても、大半は政務活動には使わなかったことを認めた。そして切手代として計上していた約250万円も、実際には金券購入にほとんどを充てており、クレジットカードの明細書の店名を改竄して正規の支出を装っていた。

 ※兵庫県警は、2015年(平成27年)1月19日に詐欺の容疑で野々村を書類送検した。政務活動費での購入が認められていないギフト券を購入したり、スーパーで食料や日用品を購入した際に政務活動費で賄っていたりした件については立件可能と判断したが、一方当初問題となった日帰り出張に関しては「行っていない証明」が難しく、数回分程度が裏付けられたにとどまり、立件金額は約220万円とされた。