その名は時間管理局


 ============== これは、勿論フィクションです。 =======
 俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。
 今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 午前9時。時間管理局。
 出勤するなり、ボスは言った。もう力石だと、ばれてるが、変な仮面を着けている。
 もう知らん振りするしかない。
 「五十嵐、お前は・・・ヘアピンカーブをどう思う?」
 「どう思うって?レースなら、ファンには見所だけど、山岳部は、『仕方無い』道程ですよね。」「今のは、洒落じゃないよね?」
 「違いますけど。」
 「ファイナルアンサー?」
 「ファイナルアンサー。」
 「差異が生じた場所は、『労の国』。お前がミミーと再会した次元だ。」
 ボスは、スクリーンに一枚の絵を映した。
 「こんな感じだ。どう感じる?」
 「まあ・・・まっすぐ道造れれば楽なのに・・・それって?」
 「勘が鋭くなったな、五十嵐。データベースでは存在しなかった道が、年鑑が書き変わった時点で、こうなった。」
 「あ。一本道。」
 「そう、煉獄への一本道だ。詰まり、バイパスだと思い込んだクルマが、その道を通ると・・・一方通行出口なし。異空間に行ってしまう。困るよね。」
 「困るよね?犯罪じゃないですか。」
 「時間軸は1929年4月としか判っていない。テキトーに探してくれ。」

 MRIに似た移送装置に寝転がると、『テキトー』って言葉に引っかかった。
 睡眠学習にも、時機は語られていなかった。
 そうか。4月末日から『逆走』しよう。

 1929年4月30日。『労の国』。
 新聞社で記事を探す。ない。タイムリープする。
 一週間前。
 新聞社で記事を探す。ない。タイムリープする。
 その一週間前。
 新聞社で記事を探す。ない。タイムリープする。
 その一週間前。
 新聞社で記事を探す。あった。4月4日。
 『突然現れた道に迷い込んだクルマは戻らない。』
 これだ。今度は、その場所に跳んだ。
 後に駅伝とかで有名になった場所だ。
 いきなり、機関銃で蜂の巣になる所だった。
 俺の脇を支え、一緒に跳んだのはミミーだった。
 違う場所から、俺は、連中をクルマごと未来の『保安檻』に送った。
 次にミミーが俺と跳んだ先は、いつぞやの円盤だった。
 「万華鏡クン、ミミーと2人じゃ、これは破壊できない。」
 そう言って、局長は、ボタンをポチッと押した。
 空中に浮いた『未来への橋』ではない、道は消えた。
 「じゃ、帰ろうか。」

 3026年某月某日。午後5時。時間管理局。
 俺はタイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。
 ギリギリか。ふう。
 ボスはやってこなかったので、素早く音声記録をし、帰途に着いた。

 午後7時。五十嵐家。
 帰宅すると、ミミーがいた。
 「今夜、3〇する?」
 「出産期になったら、好きにしていいよ。」
 「じゃ、お預けね。」

 俺は、犬か。
 「ご飯にしようね。」
 「ワンワン!!」

 あれっ???

 ―完―