遮光カーテンから漏れ出る明るい光。かけていた アラームが鳴り響き、今日もまた1日が始まるのかと、何もしていないのに すでに 憂鬱な気持ちになる。
私、山本杏は、
アニメのような今日も頑張ろうと言う 前向きな気持ちは微塵もなく、1階から聞こえる家族の明るい 話し声とは対照的に暗い 思考が止まらない自分は重たい体に鞭を打ち、いつものようにのろのろと部屋を出て学校に行く準備を始めた。
学校に行く時の通学路は学校に行きたくなくてこのままずっと歩いていた方がマシだと考える自分にとって、とても短く感じる。
学校に着くと周りにいる人々は誰も自分のことを見向きもしていないことを理解してはいるのにみんなが自分のことを鋭い目で見ている気がして一人でいるのが怖くなる。平然を装うが、誰でもいいから早く話せる人が来ないかと思っていると
「おはよ~今日ちょっと寒いよね!昼は少し暑いけど朝は少し肌寒いのが秋は困るよね〜!」
と、私が一番仲良くしていると言っても過言ではない
親友の川崎可奈が話しかけてきた。
彼女は明るく、運動も勉強も自分なんかよりもずっと できて学年のムードメーカー的存在で自分にはもったいないくらいの良い親友だ。
しかし、そんな何でも持っている彼女にどこか嫉妬してしまう自分がいることに気づいてから彼女が何かに成功したり 努力が実ったりすると素直に喜べない自分がいてさらに自己嫌悪に陥る。
今日も自分にとっていつも通り平凡な1日になることを願うが、何にでもビクビクしている自分には学校にいるだけで気が気でない。今日起きたことで1つ例をあげるとすると、3時間目の授業が終わり机に広がった教科書などを片付けていると自分から少し離れたところからクラスメイトの話す声が聞こえてきた。
「杏さんが持ってた気がするよ」
「それなら私は大丈夫かな」
と何やら私の名前が挙がった。
その瞬間、ドクリと自分の感情が恐怖に染まっていくのがわかる。話の内容を聞きたい気持ちと聞きたくない気持ちが交差するが、聞き耳を立てていると、授業で使うので班で一つ持ってきておけと言われていた道具の話だった。
自分の悪口じゃないことにほっとすると同時に何も悪くないクラスメイトを一瞬疑ってしまったことに罪悪感を感じ、次の授業にあまり 集中できなかった。
と、いうように普通の人なら気にならないであろうことにも神経質になってしまうほど臆病になってしまうので 学校で1日でも平穏に過ごすことは自分にとってはとても困難なことなのだ。
そんな 1日を今日も過ごしていると放課後、一人の男子生徒に誰も来ない学校の備品が置いてある教室に呼び出された。
私、山本杏は、
アニメのような今日も頑張ろうと言う 前向きな気持ちは微塵もなく、1階から聞こえる家族の明るい 話し声とは対照的に暗い 思考が止まらない自分は重たい体に鞭を打ち、いつものようにのろのろと部屋を出て学校に行く準備を始めた。
学校に行く時の通学路は学校に行きたくなくてこのままずっと歩いていた方がマシだと考える自分にとって、とても短く感じる。
学校に着くと周りにいる人々は誰も自分のことを見向きもしていないことを理解してはいるのにみんなが自分のことを鋭い目で見ている気がして一人でいるのが怖くなる。平然を装うが、誰でもいいから早く話せる人が来ないかと思っていると
「おはよ~今日ちょっと寒いよね!昼は少し暑いけど朝は少し肌寒いのが秋は困るよね〜!」
と、私が一番仲良くしていると言っても過言ではない
親友の川崎可奈が話しかけてきた。
彼女は明るく、運動も勉強も自分なんかよりもずっと できて学年のムードメーカー的存在で自分にはもったいないくらいの良い親友だ。
しかし、そんな何でも持っている彼女にどこか嫉妬してしまう自分がいることに気づいてから彼女が何かに成功したり 努力が実ったりすると素直に喜べない自分がいてさらに自己嫌悪に陥る。
今日も自分にとっていつも通り平凡な1日になることを願うが、何にでもビクビクしている自分には学校にいるだけで気が気でない。今日起きたことで1つ例をあげるとすると、3時間目の授業が終わり机に広がった教科書などを片付けていると自分から少し離れたところからクラスメイトの話す声が聞こえてきた。
「杏さんが持ってた気がするよ」
「それなら私は大丈夫かな」
と何やら私の名前が挙がった。
その瞬間、ドクリと自分の感情が恐怖に染まっていくのがわかる。話の内容を聞きたい気持ちと聞きたくない気持ちが交差するが、聞き耳を立てていると、授業で使うので班で一つ持ってきておけと言われていた道具の話だった。
自分の悪口じゃないことにほっとすると同時に何も悪くないクラスメイトを一瞬疑ってしまったことに罪悪感を感じ、次の授業にあまり 集中できなかった。
と、いうように普通の人なら気にならないであろうことにも神経質になってしまうほど臆病になってしまうので 学校で1日でも平穏に過ごすことは自分にとってはとても困難なことなのだ。
そんな 1日を今日も過ごしていると放課後、一人の男子生徒に誰も来ない学校の備品が置いてある教室に呼び出された。

