【中編】ブルー、ステイ、サイド

 こうして、あおくんとの家庭教師の時間は終わってしまった。
 私の期末テストの結果はすこぶる良くて、パパもママも上機嫌だったけど、私にはどこか後味の悪さがつきまとっていた。

 「――私、期末テストも終わったので、ちゃんとあおくんに告白しようと思います」

 久しぶりに折口先輩に体育倉庫へ呼び出されて、私は真っ先に決心したことを伝えていた。
 折口先輩に伝えることで、退路を絶つことが出来る気がして。

 「家庭教師の最終日にあおくんを誘ったら、めちゃくちゃ拒否られたんじゃなかったっけ?」
 「そういう焦っちゃったのじゃなくて、ちゃんとあおくんに好きだって告白します。どうせ、あおくんとはすでに気まずいですし、振られても夏休みに入っちゃうから、思いっきり傷心に浸れるかなって」
 「じゃあ澄玲ちゃんの勇気に免じて、あおくんと付き合えたら、俺との関係を終わらせてあげるよ」
 「……え?」
 「俺も悪魔じゃないから。さすがに彼氏持ちの女にいつまでも執着してるわけにいかないし。それに母親のことも黙ってる」
 「本当ですか?」
 「あおくんと付き合えたらの話だよ。それまでは俺に従順に脅されていてよ。澄玲ちゃんの身体、しばらく堪能してなかったから、テスト頑張ったご褒美にいっぱい気持ちよくしてあげる」
 「あっ……」

 セーラー服の下へと手を差し入れられる。
 遠慮なしに胸を揉まれて、自然に吐息が漏れた。

 「え? ちょっと触らないうちにまた澄玲ちゃんのおっぱい大きくなった?」
 「し、知りません……あっん」
 「あおくんと一緒に居て、澄玲ちゃんの女性フェロモンが出まくったとか?」
 「そんなわけ……あっ……そこ……んっ」
 「澄玲ちゃんはこんなにかわいくて男を興奮させるエロい反応してくれるのに……。ストレートに澄玲ちゃんに誘われて断る男がいるなんて、あおくんって何かの病気?」
 「あおくんをバカにしないでくださっ……あっ」
 「冗談だよ。澄玲ちゃんは純粋でエロくてかわいいよね、ほんっと。腹立つほど」
 「んんっ……」

 音を立てて、胸の先端に吸い付かれ、下着の奥のぬかるみに指が入ってくる。
 あっという間に疼きが止まらなくて、何も考えられなくなって……。
 だから本当に考えられなかった。
 折口先輩のトラップにはめられ、折口先輩に気持ちよくさせられて快感に喘ぐ私をあおくんに見られていたなんて……。

 「澄玲ちゃんの気持ち良くて仕方ないって溶けちゃってるような表情、いいよね」
 「違います……っあっん、そこ、だめっ……」
 「だめって、気持ち良すぎてってこと?」
 「違っ……ああっ……」
 「はは。答えられなくしちゃった」

 あおくんに見られていたことも知らずに、私の身体は素直に折口先輩から与えられる刺激に反応していく。
 あおくんが立ち去ったのを折口先輩が目線で確認していたのだって、もちろん気づけなかった。

 「澄玲ちゃんがあおくんに振られたら、解禁な」
 「あっ、んんっ、何がですか?」
 「キスとセックス。いっぱいキスしながら、いつも濡れまくって物欲しそうに指を締め付けてくるココ、俺ので思いっきり突いてあげる。絶対に気持ちいいって」
 「やです。やめてください……!」
 「だって、澄玲ちゃんがあおくんに振られたら、そんなの守ってる意味ないでしょ?」
 「嫌です……それだけは……」
 「澄玲ちゃんが振られたらの話だって。あおくんと澄玲ちゃんが付き合えれば何の問題もないじゃん。潔く俺は身を引くって言ってるんだし」
 「それは……」
 「あおくんへの告白、応援してる。頑張ってね、澄玲ちゃん」

 折口先輩の思惑も知らずに私は折口先輩から与えられる快感に身を震わせながら、あおくんのことだけを想っていた。


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