お腹がもうはちきれるんじゃないかと感じるほど大きくなった産み月に入ると、もう一歩一歩がしんどい。
前まですたすた歩けていたのに、少しの移動で息切れしてしまう。
こんな状態で本当に子どもが産めるのか?なんて感じてしまうが、狭くなったお腹の中でまだまだもぞもぞ動くし、最近は胃を蹴られて大変な苦労をしている。
食べてすぐの胃を内側から蹴り上げられるなんて、結構な拷問に近い。
苦しさもあって、一気に沢山は食べられないので細かく少しづつ食事をとるようにしたおかげで食後すぐに蹴られても戻さないようにはなった。
最初はまさかお腹の中から胃が蹴られるなんて想像もしていなかったので、驚きと共に戻してしまうことがしばしばあった。
その時に相談したのも白鷗の伯母様だった。
そこで伯母様が教えてくれたのが少しづつ食べる、一気に食べない食事スタイルだった。
そもそもがお腹が苦しいので量も入らなくなっていたから、この少しづつ食べるというのは対策にも体調にもちょうどよくマッチして食後も苦しくなく、蹴られても戻すこともなくなり体が楽になった。
そうして現世での仕事は最近はお昼で切り上げて午後からは幽世で過ごすようになった。
お腹の子は神様なので産むなら幽世の邸のほうが良いとのことで、幽世のお屋敷で過ごす時間の方を増やした。
そろそろ現世での生き物の手当てはお休みしたほうが良いとも言われていたので明日からはずっと幽世のお屋敷で出産に備えることになっていた。
そんな午後、小さなおにぎりと少しのお付けものを食べてお茶をしていた時のこと。
パチンと始める音と共にパシャンとお股から水が流れてきてそれと共にぎゅっとお腹を絞るような痛みが襲い掛かってきた。
これはまずいと思うが、痛みで声が出ない。
そんな私の異変に方に居たユキがいち早く気づき、部屋から弾丸のように飛んでいった。
そしてほんの一分ほどでユキは栄と松を連れてきてくれた。
この幽世の邸で、出産経験豊富なのが松と栄である。
さすがユキは賢い小鳥である、的確に現状に一番対応力のある人物を連れてきてくれた。
相変わらず痛みで表情がゆがむが、それでもきちんと仕事をしたユキを労うべくその胸の羽毛を撫でて上げる。
ユキはひと撫でを受けるとしっかりと部屋の中でユキように置いている止まり木に留まって私を見守ってくれている。
「メノウ様、どうされました?」
栄が声をかけ、私の様子を観察しそしてお股から止まらない水の流れを確認すると抱えてきていたタオルで包んで抱き上げてくれる。
「破水ですね。そして陣痛も来ていますね。お部屋は既に出産用に整えています。そちらへ行きましょう」
栄の私への声掛けを聞き届けた松は、私を栄に任せたまま産婆経験豊富な松の母を呼びに走る。
幽世の邸は既に私が産気づいたことを把握して、いつ生まれても大丈夫なように各々がスタンバイしてくれている。
私は部屋に付きベットに横になると、新婚旅行で高天原でもらった紐がしっかり柱にくくられて使えるようになっているのをちらりと見た。
どれだけ引いても切れない頑丈な紐と言っていたっけ。
痛みの波は絶え間なく押し寄せてきて、あまり休ませてくれない。
「メノウ様、痛みを感じたらひもを引っ張っていいですよ。そして引いたら引っ張るのも止めて休みましょう。できますか?」
栄の問いかけに頷き、痛みの波が来たら引っ張って波が弾いたら引っ張るのを止める。
それを数回繰り返したら、栄が言った。
「もうすでに初めからだいぶ陣痛が強いですね、破水からだからかしら?すでに二分の間隔なのでこれすぐに強い一分間隔に変わるので、順調なら一時間せずに産まれますよ」
なんて言われて私は驚きを隠せない。
出産に関して書物も、経験豊富な白鷗の伯母にも聞いたが初産はなにかと時間がかかる。
半日は覚悟したほうが良いと聞いていたのに。
破水からの陣痛で合計二時間も経たずに産まれてくるの?!という驚きも次の陣痛の痛みでかき消される。
先ほどよりも痛みの波がさらに強く間隔も狭くやって来る。
こんなの耐えられないと思っているうちに、松の母のタケが来てくれた。
「メノウ様、ちょっと失礼するよ」
そう言って手を消毒してタケが産道を確認すると、ニコッと笑って言った。
「子宮口全開、赤子もしっかり降りてて頭が嵌って発露しているよ。もういきんで大丈夫だ」
その声に私はいきみ方を思い出す。
そして痛みの波が来たところでいきんだ。
「ん-!!」
いきむのにもひもを引っ張るのはかなり有効だった。
ひもを引っ張って顔を上げてお腹を見ていきむ姿勢が取りやすい。
そうしてタケが来てから数回いきむと、タケが声をかけて来た。
ちょうどぬるっとした感覚がしたところだった。
「よし、頭が出たからもういきまないで良いよ」
その声にはぁ、はぁと息をついているとさらにもう一度ぬるとしてお腹から抜けていく感覚がしたと思うと元気な鳴き声が響いた。
前まですたすた歩けていたのに、少しの移動で息切れしてしまう。
こんな状態で本当に子どもが産めるのか?なんて感じてしまうが、狭くなったお腹の中でまだまだもぞもぞ動くし、最近は胃を蹴られて大変な苦労をしている。
食べてすぐの胃を内側から蹴り上げられるなんて、結構な拷問に近い。
苦しさもあって、一気に沢山は食べられないので細かく少しづつ食事をとるようにしたおかげで食後すぐに蹴られても戻さないようにはなった。
最初はまさかお腹の中から胃が蹴られるなんて想像もしていなかったので、驚きと共に戻してしまうことがしばしばあった。
その時に相談したのも白鷗の伯母様だった。
そこで伯母様が教えてくれたのが少しづつ食べる、一気に食べない食事スタイルだった。
そもそもがお腹が苦しいので量も入らなくなっていたから、この少しづつ食べるというのは対策にも体調にもちょうどよくマッチして食後も苦しくなく、蹴られても戻すこともなくなり体が楽になった。
そうして現世での仕事は最近はお昼で切り上げて午後からは幽世で過ごすようになった。
お腹の子は神様なので産むなら幽世の邸のほうが良いとのことで、幽世のお屋敷で過ごす時間の方を増やした。
そろそろ現世での生き物の手当てはお休みしたほうが良いとも言われていたので明日からはずっと幽世のお屋敷で出産に備えることになっていた。
そんな午後、小さなおにぎりと少しのお付けものを食べてお茶をしていた時のこと。
パチンと始める音と共にパシャンとお股から水が流れてきてそれと共にぎゅっとお腹を絞るような痛みが襲い掛かってきた。
これはまずいと思うが、痛みで声が出ない。
そんな私の異変に方に居たユキがいち早く気づき、部屋から弾丸のように飛んでいった。
そしてほんの一分ほどでユキは栄と松を連れてきてくれた。
この幽世の邸で、出産経験豊富なのが松と栄である。
さすがユキは賢い小鳥である、的確に現状に一番対応力のある人物を連れてきてくれた。
相変わらず痛みで表情がゆがむが、それでもきちんと仕事をしたユキを労うべくその胸の羽毛を撫でて上げる。
ユキはひと撫でを受けるとしっかりと部屋の中でユキように置いている止まり木に留まって私を見守ってくれている。
「メノウ様、どうされました?」
栄が声をかけ、私の様子を観察しそしてお股から止まらない水の流れを確認すると抱えてきていたタオルで包んで抱き上げてくれる。
「破水ですね。そして陣痛も来ていますね。お部屋は既に出産用に整えています。そちらへ行きましょう」
栄の私への声掛けを聞き届けた松は、私を栄に任せたまま産婆経験豊富な松の母を呼びに走る。
幽世の邸は既に私が産気づいたことを把握して、いつ生まれても大丈夫なように各々がスタンバイしてくれている。
私は部屋に付きベットに横になると、新婚旅行で高天原でもらった紐がしっかり柱にくくられて使えるようになっているのをちらりと見た。
どれだけ引いても切れない頑丈な紐と言っていたっけ。
痛みの波は絶え間なく押し寄せてきて、あまり休ませてくれない。
「メノウ様、痛みを感じたらひもを引っ張っていいですよ。そして引いたら引っ張るのも止めて休みましょう。できますか?」
栄の問いかけに頷き、痛みの波が来たら引っ張って波が弾いたら引っ張るのを止める。
それを数回繰り返したら、栄が言った。
「もうすでに初めからだいぶ陣痛が強いですね、破水からだからかしら?すでに二分の間隔なのでこれすぐに強い一分間隔に変わるので、順調なら一時間せずに産まれますよ」
なんて言われて私は驚きを隠せない。
出産に関して書物も、経験豊富な白鷗の伯母にも聞いたが初産はなにかと時間がかかる。
半日は覚悟したほうが良いと聞いていたのに。
破水からの陣痛で合計二時間も経たずに産まれてくるの?!という驚きも次の陣痛の痛みでかき消される。
先ほどよりも痛みの波がさらに強く間隔も狭くやって来る。
こんなの耐えられないと思っているうちに、松の母のタケが来てくれた。
「メノウ様、ちょっと失礼するよ」
そう言って手を消毒してタケが産道を確認すると、ニコッと笑って言った。
「子宮口全開、赤子もしっかり降りてて頭が嵌って発露しているよ。もういきんで大丈夫だ」
その声に私はいきみ方を思い出す。
そして痛みの波が来たところでいきんだ。
「ん-!!」
いきむのにもひもを引っ張るのはかなり有効だった。
ひもを引っ張って顔を上げてお腹を見ていきむ姿勢が取りやすい。
そうしてタケが来てから数回いきむと、タケが声をかけて来た。
ちょうどぬるっとした感覚がしたところだった。
「よし、頭が出たからもういきまないで良いよ」
その声にはぁ、はぁと息をついているとさらにもう一度ぬるとしてお腹から抜けていく感覚がしたと思うと元気な鳴き声が響いた。



