その後は予想通り、女子達は悲鳴に近い黄色の声を上げて実行委員に怒られ、男子達はこの二人の隣には立てないよ。と自信を無くし、他のメンバーは各部活の推薦人だった。そして話し合いが終わった後、女子達は焦って教室を出てあっという間に二人が応援団として出ると話題になった。僕はもらったチケットを使ってありがたくアイスを食べに行こう。そう思い皆の願いは無事に通った。
「東堂君!」
「東堂君!」
体育祭の準備が始まり、いろいろな競技に出て、更に応援団もやっているみゆとは中々会う機会は減った。みゆも相当ストレスが溜まってるみたいだけど僕を抱きしめると二度と離れられないと分かっているのか、会っても頭を撫でてため息をつくばかり。正直ここまで頭が回ってなかった。こんなに時間がないとは。でも僕が言い出したし、我慢しよう。そう思い毎日何かしらで誤魔化していた。
「みゆ、おはよう。」
「お「東堂君!ちょっと来て!」」
挨拶すら、する暇もないのか。本当に悲しくて僕の方が限界来そう。でもなんでだろう。康太も同じくらい大変だけどそうは思わない。この気持ちは一体?
「陽太、大丈夫?また熱?」
二人に比べたら忙しくない連が声をかけてくる。連も優しいから僕の異変に気付き顔を覗きこんでくる。その瞳は揺れていた。
「うん。大丈夫だよ。少し寂しくて。」
「そうか。じゃあ、俺が抱きしめてやろう!」
「わー!」
正直嬉しかった。でも、みゆ以外は久しぶりだからか、なぜか安心もしないし、心臓も落ち着いている。こういうと変態みたいだが、みゆの少し早い心臓音、そしてあの匂い。それがないからか、なんか違う。
「堂本君。ごめん!これ取ってきてくれない?」
そう言われて来たのは倉庫。そんなに重いものでもないから、一人で探している。
「えっと、これは。」
「陽太。」
倉庫内に電気はあるけど、日中だし外の光で十分だろうと思っていたら影が出来て振り返ると、
「みゆ!!」
ずっと会いたかったみゆがいた。飛びつこうとしてハッとなる。みゆは忙しいし、何か取りに来たかもしれない。冷静になろう。
「どうしたの?何か取りに来た?」
「陽太がいるって聞いたから。……会いに来た。」
みゆは陰で見えにくいが、疲れてる顔で両手を開く。僕は頭で考えずにすぐに遠慮なく飛び込む。
「陽太。寂しかったよ。」
みゆも寂しかったんだ。僕も同じだよ。そう伝える気持ちで背中に腕を回す。そこでハッとなる。恋人でもないのにこんな気持ちになるなんて変だよね。ただの友達に。そう思うとなんだか恥ずかしくなってきてすぐに離れる。
「みゆ!戻らなくていいの?」
「少しだけ。」
みゆはめげずに僕の手を掴んで握っている。そして隣に座り込んだ。こんなに距離近いと勘違いされるよね?でも僕だけか。なんでだろう。
「ねえ、みゆはなんで僕にだけこんなに甘えんぼうなの?」
つい口から考えてることが出てしまった。慌てて口をふさぐ。それを聞いた、みゆは目を見開いて逸らす。
「陽太のそばは落ち着くから。陽太は?なんで俺のスキンシップを受け止めてくれるの?」
そっか。落ち着くだけなんだ。なんだか予想外の答えに少し落ち込んでしまった。
でも、僕も、この気持ちをどう伝えていいか分からない。中学の頃を思い出して距離が近くなるのが怖い。また突き放されたらって。みゆは体育座りをしているから、僕も体育座りをする。
「僕もみゆとのハグは落ち着く。……連と違って。なんでかは分からないけど。」
自分なりに考えて答えたつもりだったが、顔を上げるとみゆは怖い真顔になっている。
「……今の何?」
「な、何の話?」
え、僕、なんか地雷踏んだかな?!怖いよ。こんな噴火寸前の火山のような表情は初めて。
「……なんで連とハグしたの?」
あ、そこ!確かにみゆは僕が他の人とスキンシップを取るの嫌がるよね。
「あ、えと、話の流れで。……もうしません。」
その言葉にみゆは表情を戻して頭を撫でてくる。でも僕とみゆは幼馴染なだけなのに、なんでそんなに制限されなきゃいけないんだろう。お互い恋人が出来たら。そこまで思って止まる。自分で考えてるだけなのに、胸が痛すぎて考えられない。
「よし。あ、ごめん。そろそろ行くな。頑張って。」
みゆは立ち上がって服についた砂を払い、ポンっと頭に手をのせて、陽太充電ができたからか満足そうに笑う。
「……みゆ。」
みゆと離れたせいか、それともみゆとの気持ちに整理がついてないせいか胸がナイフで何度も刺された感じだった。
「堂本君!」
今日はついに体育祭!僕らは練習や準備を重ねて頑張って来た。みゆとはやはりすれ違いの日々で、でも僕のみゆへの気持ちが整理ついてなかったから少しちょうどよかった。どんな顔して会えばいいか分からないし。
「あ、おはよう。」
「おはよう!じゃなくて!
本当にありがとう!!」
女の子たちは涙目で近寄ってきて手を握ってくる。女の子の手って柔らかくてふわふわしてるな。って何考えてんだ。
「何の話?」
「東堂君と、東岩君だよ!王子二人の応援団を見るために今日まで生きてきたんだよ!きっと!!」
そんなに?喜んでくれてよかったけどあまりの圧に苦笑いしか出ない。
「いやー。トパーズ王子の達の姿を見れてよかった。」
「ダイアモンド男子の女装もしてほしかったけど!」
何の話だ?
「東堂君!」
「東堂君!」
体育祭の準備が始まり、いろいろな競技に出て、更に応援団もやっているみゆとは中々会う機会は減った。みゆも相当ストレスが溜まってるみたいだけど僕を抱きしめると二度と離れられないと分かっているのか、会っても頭を撫でてため息をつくばかり。正直ここまで頭が回ってなかった。こんなに時間がないとは。でも僕が言い出したし、我慢しよう。そう思い毎日何かしらで誤魔化していた。
「みゆ、おはよう。」
「お「東堂君!ちょっと来て!」」
挨拶すら、する暇もないのか。本当に悲しくて僕の方が限界来そう。でもなんでだろう。康太も同じくらい大変だけどそうは思わない。この気持ちは一体?
「陽太、大丈夫?また熱?」
二人に比べたら忙しくない連が声をかけてくる。連も優しいから僕の異変に気付き顔を覗きこんでくる。その瞳は揺れていた。
「うん。大丈夫だよ。少し寂しくて。」
「そうか。じゃあ、俺が抱きしめてやろう!」
「わー!」
正直嬉しかった。でも、みゆ以外は久しぶりだからか、なぜか安心もしないし、心臓も落ち着いている。こういうと変態みたいだが、みゆの少し早い心臓音、そしてあの匂い。それがないからか、なんか違う。
「堂本君。ごめん!これ取ってきてくれない?」
そう言われて来たのは倉庫。そんなに重いものでもないから、一人で探している。
「えっと、これは。」
「陽太。」
倉庫内に電気はあるけど、日中だし外の光で十分だろうと思っていたら影が出来て振り返ると、
「みゆ!!」
ずっと会いたかったみゆがいた。飛びつこうとしてハッとなる。みゆは忙しいし、何か取りに来たかもしれない。冷静になろう。
「どうしたの?何か取りに来た?」
「陽太がいるって聞いたから。……会いに来た。」
みゆは陰で見えにくいが、疲れてる顔で両手を開く。僕は頭で考えずにすぐに遠慮なく飛び込む。
「陽太。寂しかったよ。」
みゆも寂しかったんだ。僕も同じだよ。そう伝える気持ちで背中に腕を回す。そこでハッとなる。恋人でもないのにこんな気持ちになるなんて変だよね。ただの友達に。そう思うとなんだか恥ずかしくなってきてすぐに離れる。
「みゆ!戻らなくていいの?」
「少しだけ。」
みゆはめげずに僕の手を掴んで握っている。そして隣に座り込んだ。こんなに距離近いと勘違いされるよね?でも僕だけか。なんでだろう。
「ねえ、みゆはなんで僕にだけこんなに甘えんぼうなの?」
つい口から考えてることが出てしまった。慌てて口をふさぐ。それを聞いた、みゆは目を見開いて逸らす。
「陽太のそばは落ち着くから。陽太は?なんで俺のスキンシップを受け止めてくれるの?」
そっか。落ち着くだけなんだ。なんだか予想外の答えに少し落ち込んでしまった。
でも、僕も、この気持ちをどう伝えていいか分からない。中学の頃を思い出して距離が近くなるのが怖い。また突き放されたらって。みゆは体育座りをしているから、僕も体育座りをする。
「僕もみゆとのハグは落ち着く。……連と違って。なんでかは分からないけど。」
自分なりに考えて答えたつもりだったが、顔を上げるとみゆは怖い真顔になっている。
「……今の何?」
「な、何の話?」
え、僕、なんか地雷踏んだかな?!怖いよ。こんな噴火寸前の火山のような表情は初めて。
「……なんで連とハグしたの?」
あ、そこ!確かにみゆは僕が他の人とスキンシップを取るの嫌がるよね。
「あ、えと、話の流れで。……もうしません。」
その言葉にみゆは表情を戻して頭を撫でてくる。でも僕とみゆは幼馴染なだけなのに、なんでそんなに制限されなきゃいけないんだろう。お互い恋人が出来たら。そこまで思って止まる。自分で考えてるだけなのに、胸が痛すぎて考えられない。
「よし。あ、ごめん。そろそろ行くな。頑張って。」
みゆは立ち上がって服についた砂を払い、ポンっと頭に手をのせて、陽太充電ができたからか満足そうに笑う。
「……みゆ。」
みゆと離れたせいか、それともみゆとの気持ちに整理がついてないせいか胸がナイフで何度も刺された感じだった。
「堂本君!」
今日はついに体育祭!僕らは練習や準備を重ねて頑張って来た。みゆとはやはりすれ違いの日々で、でも僕のみゆへの気持ちが整理ついてなかったから少しちょうどよかった。どんな顔して会えばいいか分からないし。
「あ、おはよう。」
「おはよう!じゃなくて!
本当にありがとう!!」
女の子たちは涙目で近寄ってきて手を握ってくる。女の子の手って柔らかくてふわふわしてるな。って何考えてんだ。
「何の話?」
「東堂君と、東岩君だよ!王子二人の応援団を見るために今日まで生きてきたんだよ!きっと!!」
そんなに?喜んでくれてよかったけどあまりの圧に苦笑いしか出ない。
「いやー。トパーズ王子の達の姿を見れてよかった。」
「ダイアモンド男子の女装もしてほしかったけど!」
何の話だ?
