「あ、起きた?」
目を開けると、薬が効いてきたのか、だいぶ軽くなっていた。横を見るとみゆは飲み物を飲んでいたが、僕が起きたことに気づき、手を止めてこちらへ近づいてきた。
「少しは楽になった?」
みゆは飲み物を持ってきて起きるのを手伝ってくれた。
「ありがとう。」
「なんかほしいものある?」
「……。」
少しは良くなった頭を回転させる。えーと食べたいのは。
「「アイス!」」
まさかバレてしまった!さすがみゆ。
「本当に陽太はアイス好きだよな。ってか熱じゃなくても毎日言ってるよな。」
みゆはあきれたように苦笑いをしている。その通り。僕はアイスが大好きだ。でも少し高い、お店のアイスが一番好きなんだよね。
「どうせ、真美さんにも、アイス買ってもらったんだろ?」
図星をつかれて心臓がうるさく鳴る。冷や汗も出てきた。
「それに、陽太が食べたいのはスーパーのじゃなくて、お店のだろ?」
「うう。そうです。」
当たりすぎて僕の思考を読まれてるのでは?とも思う。みゆは両手を上げてやれやれと言わんばかりの表情だ。無理だよね。だってあそこアイスにしては高いし、遠いし。いつもお祝いの時しか行けないし。僕が目線を下げていると。
「じゃあ、陽太の風邪が治ったらお祝いで行こうか。」
「え!?」
思わず顔を上げると、みゆはいつもの僕に見せる笑顔より、お母さんがわがまま言った子供がかわいいというような笑みを見せる。
「いつも俺ばかり甘やかされてるからね。いつものお礼。」
「ありがとう!」
みゆの手を掴むと上下に振る。
「でも、治してから。だからな?」
「はい!」
アイスに向けて僕はその日、みゆが帰ってすぐ寝て、ご飯も沢山食べて、休んだ。
「お!陽太元気になった?」
風邪をひいて数日後、何とか全回復した僕は、みゆのメッセージに「今日いけるよ!」と送ると、みゆが迎えに来てくれた。そして二人で歩いていると康太とばったり出会った。
「もう元気だよ!ありがとう!」
「いえいえ、でも、
……陽太がいないとみゆ、怖い事になってたからさ。」
康太は相当大変だったのか、ため息をつき、頭を下げてしおれている。ああ、寂しがってたとかそんな話かな?
「そうだ。陽太。体調も良くなったから、約束のお出かけ、今週末にでも行こうか。」
どんな様子だったか気にはなったけどみゆは触れられたくないのか、話題を逸らす。でも表情はいつもの目を細めて口角が上がり花が背景に見える笑み。最近、ようやく慣れてきた。
「本当!いこ!!」
それは置いといて、念願のアイス屋さんに行ける!!僕は何度も両手を上げて飛び跳ねて頬を緩ませる。
「そんなに飛んでるとまたぶり返すよ?」
「康太も行く?」
「いや!俺は、……。」
話を聞いてたからてっきり行くのかと思ったが顔を曇らせて言いにくそうだ。
「康太は、兄ちゃんがその日家にいるんだって。」
「そうなの!?よかったな!」
みゆのフォローに少し安堵したように「そうそう!」と苦笑いしている。康太には義理のお兄ちゃんがいる。義理だけど、とても優しくて本当の弟のように康太を可愛がっている。ちなみに毎日食べているお弁当もお兄ちゃんが作っていて、康太もお兄ちゃん大好きだ。そして、僕にもお兄ちゃんがいて康太のお兄ちゃんと仲がいい。あと、みゆにはお姉ちゃんがいる。だから三人とも末っ子で、たまに愚痴はあるけど、基本的に皆仲がいいためあまり文句はない。
「だから二人で行こう。」
「分かった!楽しみだよ。」
そこから頭はアイスでいっぱいのまま週末を迎えた。ちなみにあまりにもボーっとしすぎて何度か物にぶつかっているが、勉強はちゃんと意識を戻して大丈夫だった。
「おはよう。」
予定時間よりも早く起きてしまって、準備もそんなにないからソワソワしていた。しかも、電車で二人とも寝過ごしたらどうしよう。とか余計な事考えてたら寝れなくて夜更かししてしまった。だがそんな僕とは違ってみゆはいつも通りの表情と待ち合わせ時間ぴったりに家のチャイムを鳴らして現れた。
「おはよう。」
「なんか眠そう?寝れなかった?」
僕はびくっと揺れる。目を左右に泳がせながら、
「そ、そうかな?まあ少し緊張して。」
「そっか。じゃあ、行こうか。」
少し深呼吸をして落ち着いてみゆの顔を見たが相変わらず爽やかな真顔だった。
「こっから一時間乗ってれば着くって。よかったな。」
休日とはいえ、アイス屋があるのが少し田舎だから、電車に乗っている人は少ない。
「このアイス屋さん、遠いけど、陽太がハマる理由が分かるよ。美味しいよな。」
「でしょ!おいしいよね!久しぶりに来るな。みゆは?」
「ああ、俺も久しぶり。でもよく思い出してたよ。」
そんな談笑をしていると、太陽があたり、眠気がやってくる。一番恐れてた事態だ。でももう瞼が。
「眠い?俺の肩に頭、乗せな。」
「みゆは……?眠くない?」
「大丈夫。着いたら起こすから。」
みゆの大きな手で頭を撫でられると眠気が限界まできた。
「おやすみ。」
段々意識が遠くなっていった。
目を開けると、薬が効いてきたのか、だいぶ軽くなっていた。横を見るとみゆは飲み物を飲んでいたが、僕が起きたことに気づき、手を止めてこちらへ近づいてきた。
「少しは楽になった?」
みゆは飲み物を持ってきて起きるのを手伝ってくれた。
「ありがとう。」
「なんかほしいものある?」
「……。」
少しは良くなった頭を回転させる。えーと食べたいのは。
「「アイス!」」
まさかバレてしまった!さすがみゆ。
「本当に陽太はアイス好きだよな。ってか熱じゃなくても毎日言ってるよな。」
みゆはあきれたように苦笑いをしている。その通り。僕はアイスが大好きだ。でも少し高い、お店のアイスが一番好きなんだよね。
「どうせ、真美さんにも、アイス買ってもらったんだろ?」
図星をつかれて心臓がうるさく鳴る。冷や汗も出てきた。
「それに、陽太が食べたいのはスーパーのじゃなくて、お店のだろ?」
「うう。そうです。」
当たりすぎて僕の思考を読まれてるのでは?とも思う。みゆは両手を上げてやれやれと言わんばかりの表情だ。無理だよね。だってあそこアイスにしては高いし、遠いし。いつもお祝いの時しか行けないし。僕が目線を下げていると。
「じゃあ、陽太の風邪が治ったらお祝いで行こうか。」
「え!?」
思わず顔を上げると、みゆはいつもの僕に見せる笑顔より、お母さんがわがまま言った子供がかわいいというような笑みを見せる。
「いつも俺ばかり甘やかされてるからね。いつものお礼。」
「ありがとう!」
みゆの手を掴むと上下に振る。
「でも、治してから。だからな?」
「はい!」
アイスに向けて僕はその日、みゆが帰ってすぐ寝て、ご飯も沢山食べて、休んだ。
「お!陽太元気になった?」
風邪をひいて数日後、何とか全回復した僕は、みゆのメッセージに「今日いけるよ!」と送ると、みゆが迎えに来てくれた。そして二人で歩いていると康太とばったり出会った。
「もう元気だよ!ありがとう!」
「いえいえ、でも、
……陽太がいないとみゆ、怖い事になってたからさ。」
康太は相当大変だったのか、ため息をつき、頭を下げてしおれている。ああ、寂しがってたとかそんな話かな?
「そうだ。陽太。体調も良くなったから、約束のお出かけ、今週末にでも行こうか。」
どんな様子だったか気にはなったけどみゆは触れられたくないのか、話題を逸らす。でも表情はいつもの目を細めて口角が上がり花が背景に見える笑み。最近、ようやく慣れてきた。
「本当!いこ!!」
それは置いといて、念願のアイス屋さんに行ける!!僕は何度も両手を上げて飛び跳ねて頬を緩ませる。
「そんなに飛んでるとまたぶり返すよ?」
「康太も行く?」
「いや!俺は、……。」
話を聞いてたからてっきり行くのかと思ったが顔を曇らせて言いにくそうだ。
「康太は、兄ちゃんがその日家にいるんだって。」
「そうなの!?よかったな!」
みゆのフォローに少し安堵したように「そうそう!」と苦笑いしている。康太には義理のお兄ちゃんがいる。義理だけど、とても優しくて本当の弟のように康太を可愛がっている。ちなみに毎日食べているお弁当もお兄ちゃんが作っていて、康太もお兄ちゃん大好きだ。そして、僕にもお兄ちゃんがいて康太のお兄ちゃんと仲がいい。あと、みゆにはお姉ちゃんがいる。だから三人とも末っ子で、たまに愚痴はあるけど、基本的に皆仲がいいためあまり文句はない。
「だから二人で行こう。」
「分かった!楽しみだよ。」
そこから頭はアイスでいっぱいのまま週末を迎えた。ちなみにあまりにもボーっとしすぎて何度か物にぶつかっているが、勉強はちゃんと意識を戻して大丈夫だった。
「おはよう。」
予定時間よりも早く起きてしまって、準備もそんなにないからソワソワしていた。しかも、電車で二人とも寝過ごしたらどうしよう。とか余計な事考えてたら寝れなくて夜更かししてしまった。だがそんな僕とは違ってみゆはいつも通りの表情と待ち合わせ時間ぴったりに家のチャイムを鳴らして現れた。
「おはよう。」
「なんか眠そう?寝れなかった?」
僕はびくっと揺れる。目を左右に泳がせながら、
「そ、そうかな?まあ少し緊張して。」
「そっか。じゃあ、行こうか。」
少し深呼吸をして落ち着いてみゆの顔を見たが相変わらず爽やかな真顔だった。
「こっから一時間乗ってれば着くって。よかったな。」
休日とはいえ、アイス屋があるのが少し田舎だから、電車に乗っている人は少ない。
「このアイス屋さん、遠いけど、陽太がハマる理由が分かるよ。美味しいよな。」
「でしょ!おいしいよね!久しぶりに来るな。みゆは?」
「ああ、俺も久しぶり。でもよく思い出してたよ。」
そんな談笑をしていると、太陽があたり、眠気がやってくる。一番恐れてた事態だ。でももう瞼が。
「眠い?俺の肩に頭、乗せな。」
「みゆは……?眠くない?」
「大丈夫。着いたら起こすから。」
みゆの大きな手で頭を撫でられると眠気が限界まできた。
「おやすみ。」
段々意識が遠くなっていった。
