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高校は上の下、または中の上程度の公立高校。普通に試験を受けて面接をして合格発表は親と見に行った。手続きの書類を受け取った時に新入生代表挨拶をするように言われたから、俺がトップ合格なのだと知った。もちろん親は喜んだけれど、挨拶の内容はテンプレみたいになっていて、そこにちょっとだけ自分らしさを書き足す程度の挨拶文だった。
曲がりなりにも地域では進学校として名の知れた高校だったから、入学してすぐに学年カーストの上位に位置することになった。そのせいで学級委員長とかめんどうな役割を押し付けられたけど、内申が良くなるのならやらないという選択肢はなかった。入学したての頃はまだ中学の頃のノリににた教室の雰囲気も、二学期に文化祭の準備が入ったあたりから変わってきた。
何度も席替えをしたはずなのに、窓際の一番前の席に座っているのが同じ生徒なんだと気がついたのは体育祭の後だった。打ち上げをやるのやらないのを多数決で決めようと騒ぎ出した時、その窓際の生徒が黙って立ち去って行ったからだ。
「あれ、高橋じゃん」
「陰キャ逃げたー」
「いなくて良くない?」
そんな声が聞こえてきて、俺は窓際の生徒の名前が高橋だと知ったのだった。
高校は上の下、または中の上程度の公立高校。普通に試験を受けて面接をして合格発表は親と見に行った。手続きの書類を受け取った時に新入生代表挨拶をするように言われたから、俺がトップ合格なのだと知った。もちろん親は喜んだけれど、挨拶の内容はテンプレみたいになっていて、そこにちょっとだけ自分らしさを書き足す程度の挨拶文だった。
曲がりなりにも地域では進学校として名の知れた高校だったから、入学してすぐに学年カーストの上位に位置することになった。そのせいで学級委員長とかめんどうな役割を押し付けられたけど、内申が良くなるのならやらないという選択肢はなかった。入学したての頃はまだ中学の頃のノリににた教室の雰囲気も、二学期に文化祭の準備が入ったあたりから変わってきた。
何度も席替えをしたはずなのに、窓際の一番前の席に座っているのが同じ生徒なんだと気がついたのは体育祭の後だった。打ち上げをやるのやらないのを多数決で決めようと騒ぎ出した時、その窓際の生徒が黙って立ち去って行ったからだ。
「あれ、高橋じゃん」
「陰キャ逃げたー」
「いなくて良くない?」
そんな声が聞こえてきて、俺は窓際の生徒の名前が高橋だと知ったのだった。
