「BLシナリオ」
『おっさんと悪の組織』

おっさん…40代、悪の組織の下っ端を務めて30年。初代から何故か二代目を託される

総統………20代、悪の組織の総統、二代目


○夕陽の丘
ヒーローにボロボロにされ黄昏れるおっさん

おっさん 「またヒーローに負けちまった。ぼちぼち引退かな」

総統 「そうか、なら俺の嫁になるか」

おっさん 「やっぱ引退は無理だな」

○夜、悪の組織の独身寮、部屋のベッド

シャワーから上がりベッドに向かうおっさん
ベッドの上には総統が寝そべる

総統 「さ、そろそろ寝ようか」

おっさん 「何してんの」

総統 「昔よく添い寝してくれたろう」

おっさん 「お前がうんと小さかった頃の話だろ」

総統 「だからお前の添い寝がないと不眠症に苛まれる身体となった。責任を取れ」

おっさん 「んな無茶苦茶な」

総統 「明日寝不足のまま仕事をせよと?」

おっさん 「うう……俺は知らねぇからな?」
観念して渋々総統の横に寝っ転がるおっさん

総統 「ふふ、いい心地だ」
おっさんM(ほんと何でこんなことに)

○おっさん回想、総統が二代目就任の2年前、悪の組織の総統の間
おっさんは前総統の前で傅く

前総統 「二代目をどうか頼むぞ」

おっさん 「もちろんです、総統!」

おっさんM(これからも悪の組織の下っ端として二代目に仕えるって意味だよな)

○回想終わり、朝、ベッドの上
ベッドの上で総統がおっさんに抱き付きながら寝ている
おっさん 「(飛び起きる)うわあぁぁぁっ!?」

総統 「ん?何だもう起きたのか」

おっさん 「何だじゃない、何してんだ」

総統 「昨日一緒に寝たじゃないか」

おっさん 「(赤面)それはその、添い寝で」

総統 「だから寝たのだろう」

おっさん 「こんなの他のやつらに知られたら!」

総統 「みな知っているぞ」

おっさん 「は?」

総統 「だから後は挙式だけだというに…。お前は赤面して抵抗し、本当にかわいらしいな。いやそんなところも…愛おしい」

おっさん 「何ーっ!!?」

N 「なんと全員知ってたと言う事実におっさんが覚悟を決めたのは…3日後のことであった」

【了】