モニモンくんの旅行記


・【14 福島県を旅したよ!(4)】


問い1.モニモンくんが道の駅にしあいづで買ったゆるキャラは何の妖精?
問い2.モニモンくんが写真を撮った顔ハメパネルには”西会津”をどう表記している?
問い3.最終目的地はズバリどこ?

 今日は行きたかったイベントがある日なので、日曜日ということになった。まさかイベントに行きたがるなんて。
 西会津町は『日本の田舎』というキャッチコピーを銘打っているような場所だけども、イベントの日になれば人は大勢来るだろう。
 こんな顔だけうしで、人型の全身白タイツと一緒に歩くのは、かなりキツいものがある。
 そうだ、と思いながら、
「今日はずっと手のひらサイズ状態でいく? それだったら写真撮りたい放題だよ!」
「でもモニモンは食べ歩きもしたいモニー!」
 と反論してきて、そりゃそうだろうとは思った。
 そもそもワープするのも、こっちの人型じゃないとダメだ。
 僕はこれ以上は何も言わずに、まずは道の駅にしあいづにワープした。
 道の駅にしあいづは門のところにシーサーと赤べこのオブジェがある。
 これには理由があり、赤べこはまあ会津地方ということで、そしてシーサーは友好都市を沖縄の都市と結んでいるからだ。
 駐車場はすごく広いけども、もう車でびっしりといった感じだ。ワープ旅行で良かった。いやでもワープ旅行て。
 店舗は二棟あるので、まずは赤べこの門が近いほうの建物の中に入ると、野菜がいっぱい並んでいた。
 入って右側は飲食店で、ラーメンを食べている人がもういた。
 左の、もう一個の棟があるほうへ歩いていくと、パンも並んでいて、大繁盛といった感じで人がわんさかいた。
 西会津はミネラル野菜と言って野菜を売り出していたが、それよりもやたら安いリンゴが気になった。
 するとモニモンくんが、
「買うモニ」
 とリンゴを手に取ってレジへ行った。もう僕の視線で大体分かるみたいだ。
 まあ僕の分も、ちゃんと二袋買ってくれていて有難いけども、リンゴを高校生一人で一袋はあんま食べんけどな、とは思った。いや有難いけども。
 もう一つの棟のほうに行くと、バンとデッカい顔のゆるキャラがお出迎えしてくれた。顔がデカいというよりは胴体が小さいのだろうか。
「小さい子と大きい子がいるモニ」
 サイズが違うだけで両方同じ”こゆりちゃん”というゆるキャラらしい。
 小さいほうが600円で、大きいほうが800円だ。この両手で愛でるサイズで800円って他のゆるキャラぬいぐるみから比べると格段に安い。
「両方買うモニ! お友達モニ!」
 こゆりちゃんたちが仲間外れにならないようにと二つとも買うのは良い判断だと思った。
 モニモンくんは購入と同時に亜空間に放り込んだ。亜空間で仲良くね。
 奥のほうへ行くと、まるでねぶた祭りのように紙で貼られた巨像のこゆりちゃんのオブジェが飾られていた。
 モニモンくんがそれを見ながら、
「やっぱりこゆりちゃんって、Vネックの妖精なんだろうモニー」
「Vネックが特徴じゃないでしょ、Vネックだけどもさ。やっぱり頭にかぶってるそれが特徴じゃない? 黄色い触覚もあるし、背中には緑色の羽があるし」
「つまりVネックの妖精ということモニ?」
「さっきと全く同じこと言ったっ。Vネックを司る妖精なんてこの世に多分いないよ、いるかもだけども、八百万の神様的には」
 モニモンくんは納得いっていないような声で頷いてから、別の売り場へ足を運んだ。
 そこでは沖縄の商品がたくさん売られていた。友好都市だからって沖縄売り場がかなりデカい。
 ちんすこうやシークワーサージュースなど、沖縄ならではの商品が所狭しに並んでいる。
 モニモンくんは何個か、小さいミミガーのジャーキーを買って、またレジに持っていった。うしがミミガー……まあうしのような見た目なだけだけども。
 買い物も済んだところで、次は今回のメインイベント、フォルクスワーゲン祭り(うろ覚え)へワープした。
 ワープしてきたところの前の大通りを見ると、どうやら道の駅にしあいづから歩いて二分くらいのところだった。ワープする必要も無かった。まあいいか。
 このお祭りは多分有志が集まってフォルクスワーゲンを歩行者天国となった道に並べて、好きに眺めていいというお祭りだ。
 フォルクスワーゲンとは車の種類だ。まあいわゆる旧車というヤツだ。機能よりも見た目がカッコイイとかそういうヤツ。
 車の傍にはその車の持ち主と思われる人たちが座っている。そういう旧車の方々の同窓会も兼ねているといった感じがする。
 モニモンくんも写真をいっぱい撮ってほしいようで、手のひら状態にずっとなっているので、僕も本当に有難い。ずっと手のひらサイズでいてほしい。
 するとフォルクスワーゲンの顔ハメパネルがあったわけだけども、表記がちょっとおかしい。
 ナンバープレートの部分に西会津と書いてあるんだけども、まあ勿論旧車なのでそういう文字として、何か綴りがズレている。
 これはわざとなのか、何らかのいわれがあるのか、それとも本気のミスなのか判断がつかない。
 たまにこういうちょっとズラすことがカッコイイみたいな文化、ラップとかであるけども、それなのだろうか。
 モニモンくんは気付いていないようだ。気付いたらゲハゲハ笑うだろうな。ゲハゲハ笑いだすと人の目がつらくなるから僕は気付かなかったフリをしよう。
 なんせ祭りなので、人が本当にたくさんいて、その中心でゲハゲハを叫ばれたら、いたたまれない。
 僕とモニモンくんは写真撮影を堪能してから、最終目的地へワープした。
 モニモンくんは人型状態のまま歩き出したので、あーぁ、とは思った。
 いやまあみんなお祭りに夢中なのか、こっちの厳かゾーンにはあんまり人がいなかった。
 とは言え、普通に人も歩いているし、みんな全身白タイツ状態のモニモンくんを見て見ぬフリする。ゴメンね、異物が参拝に来ちゃって。
 モニモンくんはどこからともなくパンフレットを取り出して、
「一生に一度の願いは三年続けてお参りすれば、どんな願いも叶えてくれるの野沢の山の神様だモニ。モニモンも三年来るモニ」
 ということはモニモンくん、三年は僕とこの生活を続ける気か……?
 いやいや、僕は今、高一だから三年目の最後のほうはもう僕大学生になってるじゃん。丸々三年ってことでしょ? いや三年目の最初のほうで参拝ならそこで終了か。
 モニモンくんは僕に笑顔で、
「なじょな願いも叶えるモニって、なじょなって方言でどんなという意味らしいモニ」
「そうなんだ」
 と一応相槌はしといたけども、最低二年はいる気という事実に僕は動揺してしまった。
 いやでも確かに何が嫌とかじゃないし、こうやってお土産も買ってくれるし、いいんだけども、あんま人外との生活に慣れてしまうと、いざいなくなった時に『この世界ってワープ無いんだったわ』みたいな、変な溜息が出てしまうようになるのでは? 危険だな……僕の今後の脳内思考。
 ちょうどあまり人がいなくなったタイミングがあり、写真はソロでしっかり撮れた。
 人がいなくなった時は人型の全身白タイツ状態でもいいんだけどもな、と少し思ってしまった。
 僕は事前にここへ来ることを聞いていたので、御朱印帳を持ってきていた。
 さらにお守りも買って、この場を後にした。
 それしてもこの神社に付いている、祇ってどういう意味なんだろうか。
 あとで家で調べたら『主に土地の神、国津神(くにつかみ)を意味』するらしい。とにかく強い神様がいるということなのだろう。






・『答え発表』


問い1.お花の妖精(オトメユリ)
>こゆりちゃんという名前で、まあユリなんだろうなということは分かると思いますが。
 頭にかぶっているのは、お花の花びらです。黄色い触覚が多分おしべ・めしべなんでしょう。緑色の羽は葉っぱですね。
 公式プロフィールを見ると、子どもが大好きと書いてある。それと同時に『子どももこゆりちゃんが大好き。』と書いてある。
 いや子どもがこゆりちゃんのこと好きかどうかは分からんでしょ、確定事項ではないでしょ、といつも思う。
 何でいつも思うかと言うと、いつもこゆりちゃんのプロフィールを拝読しているからです。私の一番好きなゆるキャラはこゆりちゃんだ!

参考サイト:福島県西会津町(トップページ > 分類でさがす > 町政・まちづくり > 町の紹介 > 西会津町プロフィール > 「こゆりちゃん」)





問い2.NIHSIAIZU
>どれを問題にしようかなと写真を振り返っている時に気付きました。勿論正しくは”NISHIAIZU”でしょう。
 ほぼノーヒントでしたが、問題に出したいと思って出すことにしました。綴りと書いているのでアルファベット確定ではありますね。





問い3.大山祇神社
>グーグルマップを併用していないお方は是非併用して遊んでください。
 ”野沢の山”で大山だと察してくれということは無理な話ですよね。
 最後にヒントというか検索用に”祇”を追加しました。あと参拝や御朱印帳で神社ということは確定したのかな、と。





その他.
>実はこゆりちゃんのねぶたのようなオブジェはもう飾られていない。
 フォルクスワーゲン祭りに行ったのは今年なのですが、その時にはもうそのオブジェは無かった。つまり別日の写真となる。
 私が福島へ旅行する場合、ほぼ百パーセント西会津町を通ります。なので写真は山ほどあるのです。
 こゆりちゃんのねぶたのようなオブジェが存在したことを皆様に知らせたくて、それこそ時間軸が違うのですが、出してしまいました。
 あのオブジェは一体どこへ行ってしまったのだろうか。悲しいですね。今も元気でやっていてほしいです。オブジェにもそう思うのです。