見た事もないくらいドロドロのコーヒーが運ばれて来てワクワクする。清一郎さんは私に見た事もない世界や味を教えてくれる。清一郎さんは意外にもお酒を飲まない。だから、私も禁酒していた。

どうしてお酒を飲まないのか、なぜ日本人が多い観光地に行かないのか考えるべきだった。

私はただ彼の優しさに甘え、彼が必死に私の夢を守っていることに気が付かなかった。
私は週末、アルゴンキンで素晴らしい時間を過ごした。水辺に迫り出す鮮やかな紅葉に見惚れ、子供たちの楽しそうな笑い声に胸がいっぱいになった。

清一郎さんが握るオールを取り上げて、私がボートを漕いだ。普段忙しい彼が少しでも美しい風景に癒されるようなひと時を過ごせたら嬉しい。

楽しい週末でリラックスした私はデイリーワークである移民の学校に来ていた。外観は普通の学校だが、ここには色々な人がいる。

大学に招かられた有識者の夫の奥さんや、駐在妻、戦地になった国から亡命してきたような子までいた。

移民の学校という名前だが、オープンワークパミットというビザがあれば通えて日本のドクターのリッチな奥さんとかも語学の勉強の為に通っていたりする。