俺の言葉に佐々木雫が困惑したような顔をしながら部屋を出る。はっきり言ってムカついた。彼女は親から結婚するように迫られていて、俺とカモフラージュ婚をしてやり過ごそうとしている。
自分を利用しようとする人間はすべからく憎い。
父も俺の存在を疎ましく思っていた癖に、最終的に跡継ぎとして利用できると思ったら擦り寄ってきた。
秘書が社長室に入ってくる。女秘書、間口。父の時から仕えてきた女で、俺は彼女を父より自分に跪くように仕向けていた。
彼女は虐げられる程に喜びを感じる困った性癖を持った女。
父は彼女のそういった傾向を利用し、自分の思うように動かしている。
「間口、今からカナダのトロントに向かう」
「お待ちください。午後は重要会議が入ってます」
俺は片手で彼女の首を絞めた。
間口は本当に変態だ。
首を絞められた途端に、気持ちよさそうに口角が上がり命令されるのを心待ちにしている。
彼女がもっと上手くやっていれば、俺と真夏ちゃんは離れずに済んだ。些細な誤解が招いた離別。真夏ちゃんは俺の知らなかった無償の愛を与えてくれるはずの人だった。
「うるさい。黙れ。この無能が」
自分を利用しようとする人間はすべからく憎い。
父も俺の存在を疎ましく思っていた癖に、最終的に跡継ぎとして利用できると思ったら擦り寄ってきた。
秘書が社長室に入ってくる。女秘書、間口。父の時から仕えてきた女で、俺は彼女を父より自分に跪くように仕向けていた。
彼女は虐げられる程に喜びを感じる困った性癖を持った女。
父は彼女のそういった傾向を利用し、自分の思うように動かしている。
「間口、今からカナダのトロントに向かう」
「お待ちください。午後は重要会議が入ってます」
俺は片手で彼女の首を絞めた。
間口は本当に変態だ。
首を絞められた途端に、気持ちよさそうに口角が上がり命令されるのを心待ちにしている。
彼女がもっと上手くやっていれば、俺と真夏ちゃんは離れずに済んだ。些細な誤解が招いた離別。真夏ちゃんは俺の知らなかった無償の愛を与えてくれるはずの人だった。
「うるさい。黙れ。この無能が」
