俺の言葉にハッと気がついたように真夏ちゃんが見つめてきたかと思うと、片足を京極清一郎の足の間に引っ掛け彼を引き倒した。
不意打ちの攻撃に倒れた京極清一郎が驚いたような顔をしている。二十センチ以上身長が違う体格差のある相手を一瞬で倒した真夏ちゃんに俺自身も驚いていた。
しかしながら、相手が悪過ぎる。彼は超敏腕弁護士だ。こんな事をしたら、真夏ちゃんは弱みを握られてしまう。そんな俺の心配をよそに彼女は予想外の事を叫んでいた。
「逃げて! ライ君」
「大切な彼女を置いて逃げる訳ないだろ」
俺は真夏ちゃんの腕を引くと急いでホテルの外に出た。
近くのモーテルに連れ込むなり、真夏ちゃんをベッドに押し倒す。自分の持つ不安に俺は負けてしまった。
誰が使ったかも分からないベッド。安っぽい照明。如何わしいアメニティー。いかにも遊びの相手を連れてくるような性欲を満たすだけに作られた所。こんな穢らわしい場所で大切な彼女を抱くべきではなかった。
俺が彼女をベッドに押し倒すと彼女は戸惑った表情で首を振った。
「待って、ライ君、話そう! 私ね、実は⋯⋯」
不意打ちの攻撃に倒れた京極清一郎が驚いたような顔をしている。二十センチ以上身長が違う体格差のある相手を一瞬で倒した真夏ちゃんに俺自身も驚いていた。
しかしながら、相手が悪過ぎる。彼は超敏腕弁護士だ。こんな事をしたら、真夏ちゃんは弱みを握られてしまう。そんな俺の心配をよそに彼女は予想外の事を叫んでいた。
「逃げて! ライ君」
「大切な彼女を置いて逃げる訳ないだろ」
俺は真夏ちゃんの腕を引くと急いでホテルの外に出た。
近くのモーテルに連れ込むなり、真夏ちゃんをベッドに押し倒す。自分の持つ不安に俺は負けてしまった。
誰が使ったかも分からないベッド。安っぽい照明。如何わしいアメニティー。いかにも遊びの相手を連れてくるような性欲を満たすだけに作られた所。こんな穢らわしい場所で大切な彼女を抱くべきではなかった。
俺が彼女をベッドに押し倒すと彼女は戸惑った表情で首を振った。
「待って、ライ君、話そう! 私ね、実は⋯⋯」
