顔から火が出そうに熱い。昨晩、もっと彼と密着して恥ずかしい事をしたのに、手が触れただけで心臓が飛び出しそうだ。
お土産売り場で可愛いイルカのストラップを見つける。私は思わず二つ購入した。
「あー。楽しかった。イルカの調教師とかって大変だけど面白そうだな」
「ライ君は来年卒業だよね。卒業したら、どうするの?」
「⋯⋯普通に就職かな」
「そうなんだ。内定おめでとう! これ、お祝い!」
私はライ君の前にイルカのストラップを一つ差し出す。『今日のデートの記念』に買ったのだが、彼にとってこれがデートだったのか分からない。勇気のない私は彼へプレゼントを渡す口実を探していた。
「ありがとう」
ライ君はニコッと笑って小さな小袋からイルカのストラップを出すと、マンションの鍵を取り付ける。ストラップをスマホに付けて貰って、見る度に私を思い出して貰う作戦だったがこれはこれで嬉しい。
「はい。これ、真夏ちゃんにあげる。もう一つ買った方のストラップを俺に頂戴」
私は差し出された鍵に混乱していた。パニックになる頭で何とか彼が所望したもう一つ買った方の小袋を渡す。
お土産売り場で可愛いイルカのストラップを見つける。私は思わず二つ購入した。
「あー。楽しかった。イルカの調教師とかって大変だけど面白そうだな」
「ライ君は来年卒業だよね。卒業したら、どうするの?」
「⋯⋯普通に就職かな」
「そうなんだ。内定おめでとう! これ、お祝い!」
私はライ君の前にイルカのストラップを一つ差し出す。『今日のデートの記念』に買ったのだが、彼にとってこれがデートだったのか分からない。勇気のない私は彼へプレゼントを渡す口実を探していた。
「ありがとう」
ライ君はニコッと笑って小さな小袋からイルカのストラップを出すと、マンションの鍵を取り付ける。ストラップをスマホに付けて貰って、見る度に私を思い出して貰う作戦だったがこれはこれで嬉しい。
「はい。これ、真夏ちゃんにあげる。もう一つ買った方のストラップを俺に頂戴」
私は差し出された鍵に混乱していた。パニックになる頭で何とか彼が所望したもう一つ買った方の小袋を渡す。
