サイドテーブルにあるデジタルフォトフレームに丁度ライ君の高校の入学式と思わしき写真が映る。
彼を両脇で挟んで立っているのは両親だろう。女性の方は上品なクリーム色のセットアップにコサージュをつけている。パッと見、女優さんかというくらい美しい方だ。
そして、男性の方は威厳がある感じの方でどこか見覚えが合った。父親が母親に手切れ金を渡して別れたと言っていたが、息子の晴れの日は一緒にお祝いしたのだろう。
(それにしても、この男性どこかで見た事がある気がする⋯⋯)
もっとよく見たいと思っていたら、写真が変わってしまった。
ビアガーデンのような場所で、モデルのような女の子に囲まれたライ君が映る。右側の茶髪の巻き髪の子はライ君にしなだれかかりながら腕を組んでいた。
「綺麗な子だね。もしかして彼女?」
聞かなければ美しい夢の続きを見られたかもしれないのに、余計なことを聞いてしまい慌てて口を噤む。
そんな私を見て、ライ君はデジタルフォトフレームの電源を切った。
「右側は元彼女かな。とっくに別れたけどね」
「そっか⋯⋯」
彼を両脇で挟んで立っているのは両親だろう。女性の方は上品なクリーム色のセットアップにコサージュをつけている。パッと見、女優さんかというくらい美しい方だ。
そして、男性の方は威厳がある感じの方でどこか見覚えが合った。父親が母親に手切れ金を渡して別れたと言っていたが、息子の晴れの日は一緒にお祝いしたのだろう。
(それにしても、この男性どこかで見た事がある気がする⋯⋯)
もっとよく見たいと思っていたら、写真が変わってしまった。
ビアガーデンのような場所で、モデルのような女の子に囲まれたライ君が映る。右側の茶髪の巻き髪の子はライ君にしなだれかかりながら腕を組んでいた。
「綺麗な子だね。もしかして彼女?」
聞かなければ美しい夢の続きを見られたかもしれないのに、余計なことを聞いてしまい慌てて口を噤む。
そんな私を見て、ライ君はデジタルフォトフレームの電源を切った。
「右側は元彼女かな。とっくに別れたけどね」
「そっか⋯⋯」
