まぁ、服装なんて個人の自由なので、僕の勝手な思い込みですけれど。

僕「誰だろう、これ」
篤「車椅子の女じゃなくて？」

写真の中の女性は車椅子には乗っていません。
でも、この人がこの写真を撮った後に車椅子生活になった可能性も捨てきれないでいました。
写真の中の女性は幸せそうに微笑んでいて、とても都市伝説に出てくるような人物には見えませんでした。

篤「これだけじゃなにもわからないな」

篤が僕の手から写真を取ってしげしげと確認しはじめました。
写真に写っているすべてのものを見逃さまいとするように目を皿のようにしています。
その時です。
写真の裏になにかが書かれていることに気が付きました。

僕「裏になにか書いてある」

写真を裏返して確認してみると、そこにはマジックでなにかの文字が書かれていた形跡があります。
ただ、その文字の判別はほとんどつかなくなっていました。
《１月２１日■のみ■■■は》
黒い部分は読み取れなくなったところです。
篤は女性の写真と判別不能になっている文字を何度も見比べています。

篤「裏に書かれているのは写真を撮影した日と、女性の名前なんだろうな」