玄関先で首を吊った女がいるんだとか

店主「握り飯でよければ食うか?」
僕「そんな、申し訳ないです」

お店で食べなかったのにここにきてご飯を準備してもらうなんてさすがにおこがましいすぎるので断ったのですが、店主はすぐに4つのおにぎりを作って持ってきてくれました。

篤「俺の分まで、すみません」
店主「若いヤツが遠慮なんてすんなって。オレは腹減ってるやつを無視できないだけなんだよ」

店主はそう言うと豪快な笑い声を残して部屋から出て行きました。
残ったのは皿の上に乗ったおいしそうなおにぎりです。
ゴクリと、つい唾を飲み込んでしまいました。

僕「いい人でよかったね」
篤「そうだな。このおにぎり絶品だな」

すきっ腹に入れたからではありません。
そのおにぎりは本当においしくて、これが料理人の作るおにぎりなのかと感動を覚えました。
お腹も膨らんで布団の中にもぐりこめばすぐに眠気が襲ってきました。
なにせ今日は何時間も歩きどおしでしたから、体はすでに限界に近かったんです。
だけど明日のためにもやっておかなければいけないことが残っていました。

篤「明日また〇〇村に行く。今度は車椅子の女について調べるんだ」