玄関先で首を吊った女がいるんだとか

10年以上前となると、〇〇村にまだ少なからず人が残っていた頃になります。
それよりも前に河島は死んでいた?

橋田「河島さんは気の強い人でね、地元ではよく頼られる存在だったのよ。だけど外から来た人には厳しくてね、それが困ったところでもあったの」

橋田さんは河島との面識が深くあるようで、思い返すように言葉を続けていきました。

橋田「ねぇ、マスターのあの人のことよく覚えているわよね?」
店主「もちろんだ。あの人の気性の荒さはたまったもんじゃなかったからなぁ」
橋田「外から来た人をはじき出そうとするのはいつもあの人だったわ。なにかにつけて気に入らないって言って、村の人たちを巻き込んだこともあったわね」
僕「移住者イジメですか」
橋田「まぁ、そういうことね。あの人は頼りにもなったけれど、いなくなってからホッとした人も多いんじゃないかしら」
篤「そんな人の家を管理しているのは誰ですか? やっぱり、身内がいるんですか?」

篤からの質問に橋田さんは首を傾げました。