玄関先で首を吊った女がいるんだとか

篤は甥っ子設定などすでに意味がないと思ったのか、赤の他人だとわかる言い方をし始めました。
僕はハラハラした気分で橋田さんを見ていましたが、橋田さんは特別気にしている様子もなく、運ばれてきたオムライスをおいしそうに口に運び始めました。

橋田「そこの病院に河島目当てで来るのはあんたたちだけじゃないよ」
僕「どいういうことですか?」
橋田「みんな探しに来るんだよ、河島を」

僕と篤は目を見かわせました。
〇〇村で見つけた数々のヒント。
それをたどってハシバミ病院を訪れる人が複数人いるということみたいです。

橋田「でも誰も河島の下の名前を知らないんだよね。身内ですとか、友達ですとかいうけど、全部嘘。君たちもでしょう?」
篤「はい。実は〇〇村から来ました」

その言葉にも橋田さんは特に驚いた様子を見せませんでした。

橋田「確かに、河島っていう入院患者は〇〇村の人だったよ」
僕「会わせてもらえませんか?」

橋田さんなら僕たちの事情を汲んでくれる。
そう思ったんですが……橋田さんは悲しそうに眉を下げて左右に首をふりました。