ホラッシー「ここはリビングでしょうかね。結構広い。そんでまだまだ綺麗です。荒らされていないのは、ホラースポットとして有名にはなっていないからかもしれませんね。あと、この○○村に来るまでの道がかなり悪い! そのせいで人が寄り付かないのかもしれないです。で、こっちにいい感じの出窓があって――え? 今何か聞こえませんでした?」

画面が出窓へ向かう。
カーテンはかけられていないが、街頭がついていないため外は真っ暗だ。

ホラッシー「ほら! また聞こえた! キィキィって、自転車こぐような音。みなさんも聞こえましたよね!?」

ホラッシーに同意する書き込みが増えていく。

ホラッシー「でもあれ? 自転車みたいな音なんて都市伝説の中にはなかったぞ? 首を吊った女だから、ロープのきしむ音のはずなんだけど……」

画面から聞こえてくるキィキィという音が突如大きくなり、ホラッシーが咄嗟に身をかがめて窓から隠れた。

ホラッシー「え? え? 今の写ったかな? 窓の外に人がいたんだけど。みんな見た? ちょっと、やばいかも。本物が写っちゃったとかかも」