ホラッシー「じゃあなんでここにボクが来たのかって話なんだけどね、ここにも一応怖い話があるんだよね。ここ、○○村は10年前に廃村になったけれど、その前に暮らしていたひとりの女が首を吊るっている事件が起きたんだって。原因は住民たちからのイジメ。表立って攻撃されることはなかったらしいんだけど、毎日毎日真昼間に悪口を叩かれてたんだって。で、女が外へ出るとその会話はピタリと止まって嫌らしい笑顔を向けられる。みたいな。陰湿だよねぇ。精神的に追い詰められるヤツ。ボクこういうの大嫌いだね。そんなヤツが身近にいたら顔面ぶん殴ってやるよね」

ホラッシーは急に真顔になる。

ホラッシー「まぁ、そういう扱いを受けて本当に精神的にまいっちゃったんだろうね。女は首を吊ったんだけど……それがイジメの主犯格の家の玄関先で吊ったって話。自分が自殺した後徹底的に主犯格を追い詰めるつもりだったんだろうな。その怒りや恨みだけでも十分怖いよね。で、それがこの家ってわけ」

画面上に一軒家が映し出される。
玄関までに3段ほどの段さがあり、その下には朽ちたプランターが4つ並んでいる。