貴方と共に生きて行きたい、、

でもこの世の中は認めてくださらない

それならば2人で駆け落ちいたします。

私は1人家へと、帰っていた。
その時参勤交代から帰って来た大名行列が通りがかった。急いで私は土下座し、大名行列が通り過ぎるのを待った。（お、大名様が見えて来た！今日こそ見えるかねー？）。その時私はふと気づいたあそこのおかみさん刀の破片のようなものを持っている。するとそのおかみさんは、人足（大名がのっている駕籠を運ぶ人）の男の方へ突っ込んでいった。それに気づいた私は、行列の間を通り、慌てておかみさんの持っている刃をギリギリのところで掴み、止めた。それを見ていた百姓たちは驚いた顔でこちらを見ていた。
「失礼つかまつりました。」
私は頭を下げた。
すると、いつのまにか私の後ろに一段と格好の良い男が寄ってきた。その男は私の血で汚れた手を見て、ふっと笑った。私は思わず
「は？」
と言ってしまった。そんな中、男は笑い続け私の血で汚れた手を綺麗な着物で拭いた。
「竜胆様！何をしていらっしゃるのですか！？」
「え！？」
私は思わず声を上げた、竜胆様。左近堂竜胆様。男はなんと左近堂家3代目左近堂竜胆様だったのだ！
「ご無礼をいたしやして！お許しください！」
私は勢いよく頭を下げた。
「何を言うお主は悪いことなどしておらん。むしろそこのお前は助けられたのではないか？」そう言って弓隊の男に目をやった。そしてその男はビクッと肩を振るわせ
「かたじけのうございます」と言って頭を下げた。「私は慌てて頭を下げ、
「いえ、当然のことをしたまででございます。」と言って頭を下げた。そして竜胆様は
「わしからも礼をもうそう。かたじけない」
と言った。
「いえ」
と私はもっと深々と頭を下げた。
そして竜胆様は戻って行っていった。大名行列がいなくなった（おかみさんは連行されて行った）後、三太郎（弟）が飛びついてきた
「姉さん、大丈夫？」
「大丈夫だよー」
私はそう言って弟の頭を撫でた。
「早くお戻り！」
母が大きな声で呼んだ。
そして私は家へと戻って行った。