翌朝、美遥は激しい頭痛とともに目を覚ました。
「飲み過ぎた……」
 あれからストックの缶ビールや缶チューハイまで出して飲んでしまった。

 マカロたちも飲んだ。猫ではなくて猫型宇宙人だからアルコールも大丈夫だという。
 彼らは二日酔いになったりしないのだろうかと思って見に行くと、ぐったりと床に寝そべるふたりがいた。

「おはよ……」
「おう」
「おはようございます」
 返って来る声は小さい。

「朝ごはん、どうする?」
「食う」
「いただきます」
 ふたりの返事に美遥はキャットフードを皿に盛った。

 残りは持って帰ってもらおうと封をして、自分は身支度を整えてからトーストとインスタントコーヒーで朝食を済ませた。
 どこか観光に連れていけたらいいな、と思うのだがこんな大きな猫の彼らを連れていけない、とあきらめた。

「すっかりお世話になって、申しわけありません。すぐに帰りますから」
 朝食を終えたバーンはすぐにそう言った。
「ゆっくりしていけばいいのに」
「帰るのにも時間かかりますし、仕事もありますから」
 そう言われると、これ以上の引き留めはできない。

 着替えたのち、マカロとバーンと一緒に公園に行った。
 バーンがなにかの機械を取り出して作動させると、そこにいいた人間が自然に公園を出て無人になる。便利な機械があるものだな、と美遥は感心した。