「遅いぞ、早くメシ……」
言いかけたマカロは漂う匂いに顔をしかめた。
「あれ? ごはん、用意していったよね?」
「お前、くさいぞ」
文句を言うマカロに、美遥ははっと慌てて服を払う。
「ごめん、気付いた!?」
美遥はあわあわとして、それからあきらめたように彼を見る。
「なにしてきたんだ」
「猫カフェに行ってきた。珍しく人懐っこい子がいてね、膝に乗ってくれたの。かわいかったあ!」
うっとりする美遥に、マカロは不機嫌に彼女をにらんだ。
「俺様を放っておいて、よその猫にうつつを抜かすとか」
「ずっと前からの約束だったし、ごめんね」
「許さん! 俺というものがありながら!」
マカロが前足でぱしっと美遥を叩く。
直後、美遥は目を見開いた。
「この状況! 憧れの! 猫様の嫉妬! 憧れの猫ぱんち! しかも爪を出さない優しいバージョン!」
感動する美遥を、マカロは胡乱な目でみた。
前からおかしいと思っていたが、ますます様子がおかしい。叩かれて喜ぶとは異常だ。人間が異常だから侵略が順調に進むのだろうか。そもそもこいつらは侵略されている自覚がない。
「マカロ~!」
抱きつこうとする美遥をマカロは両前足でぎゅーっと拒絶する。
「迷惑」
「そんなあ」
しょんぼりした美遥は、閃いた! と言わんばかりに顔を輝かせて部屋に入る。
言いかけたマカロは漂う匂いに顔をしかめた。
「あれ? ごはん、用意していったよね?」
「お前、くさいぞ」
文句を言うマカロに、美遥ははっと慌てて服を払う。
「ごめん、気付いた!?」
美遥はあわあわとして、それからあきらめたように彼を見る。
「なにしてきたんだ」
「猫カフェに行ってきた。珍しく人懐っこい子がいてね、膝に乗ってくれたの。かわいかったあ!」
うっとりする美遥に、マカロは不機嫌に彼女をにらんだ。
「俺様を放っておいて、よその猫にうつつを抜かすとか」
「ずっと前からの約束だったし、ごめんね」
「許さん! 俺というものがありながら!」
マカロが前足でぱしっと美遥を叩く。
直後、美遥は目を見開いた。
「この状況! 憧れの! 猫様の嫉妬! 憧れの猫ぱんち! しかも爪を出さない優しいバージョン!」
感動する美遥を、マカロは胡乱な目でみた。
前からおかしいと思っていたが、ますます様子がおかしい。叩かれて喜ぶとは異常だ。人間が異常だから侵略が順調に進むのだろうか。そもそもこいつらは侵略されている自覚がない。
「マカロ~!」
抱きつこうとする美遥をマカロは両前足でぎゅーっと拒絶する。
「迷惑」
「そんなあ」
しょんぼりした美遥は、閃いた! と言わんばかりに顔を輝かせて部屋に入る。



