たくさんマロンの話を聞かせてもらったあと、お昼前にはおいとました。
コンビニでペットボトルのお茶と犬用と猫用の液状おやつを買い、公園に行く。
ルナとマロンにおやつをあげようとしたけど、マロンは幽霊だから食べられなかった。ルナは遠慮なく食べ、私はお茶で喉を潤した。
「マロン、たくさん愛されてたねえ」
「うん。嬉しい」
マロンは満面の笑みでそう答える。
「僕、残された麻鈴ちゃんがかわいそうって思ってたけど……未練があるのは僕の方だってわかった。今でも愛されてるってわかったら、なんかすっきりした!」
「だったらさっさとしっぽを返すにゃ」
「うん。ありがとう」
マロンがお尻についた黒いしっぽをくわえてひっぱるとすぽっと抜けた。ルナの前に置くと、ルナはすぐにそれをくわえて自分のお尻に装着した。
「あれだけやっても抜けなかったのににゃ」
「着けた本人しか抜けない仕様なのかな。でもそしたら落ちたのがおかしいよね?」
「猫仙人に聞かないとわからないにゃ」
「聞いてみてよ」
「戻るまで覚えてられる気がしないにゃ」
そういえば、猫は物忘れが激しいんだっけか。三日で恩を忘れるとか。
「本当にありがとう。この御恩はずっと忘れない」
マロンが言うから、犬は恩を忘れない、と言われているのも思い出した。
「心置きなくあちらに行けるよ」
そういう彼の顔は晴れやかで、尻尾はぶんぶんと振られている。



