セーブポイントに設定された幸薄令嬢は、英雄騎士様にいつの間にか執着されています。

 私たちの話は貴族中に盛大に噂が撒かれたのだろうし、オルランド様にご注進した者も居たのかもしれない……おそらくは、ご本人に届いたのが、一番最後で……今、私の元へ来たのも、そういうことなのよね。

 私はどう言うべきだろうか。

「それは……その」

「彼女が僕のことを慕っていると公言していたと聞いたが、僕と君はあの時まで、話したこともなかった……そうだろう? ブラント伯爵令嬢の一件があったから、断ったというのか?」

「それは、その」

 どうしよう。これは、あまり良くない話の流れだとは思う。

 あの時のことを……クラウディアが悪いのだろうと、オルランド様はそう言いたいのだろうか。

 私は彼女を、悪者にしたいのだろうか。

 もし、私がオルランド様をお慕いしていたら、それは喜ぶべきかもしれない。

 けれど、今は……。

「……オルランド殿下。行き違いになった女性同士の友情について、その原因となった貴方があまり口出しすべきとは思えません」

 一歩踏み出したイーサンが助け船を出してくれたので、私はほっと安心した。

 自分の気持ちが……まだ、はっきりとわからない。