夜会の華やかな空気を感じれば、いつも緊張してしまう。ただただ、不安になった。私には頼りになるような身内もいなくて、いつも一人だったから。
そして、唯一の友人から『裏切り者』と叫ばれて、あの時の私は、どうして良いかわからなくなった。
けど、今は……。
「……レティシア様。何か考え事を?」
私は隣に居たイーサンから話しかけられて、俯けていた顔を上げた。見上げれば、彼は心配そうな表情をしていた。
もしかしたら、私がクラウディアのことで、今も落ち込んでいると思っているのかもしれない。
……不思議と、彼女のことは考えなかった。経緯を説明して謝罪する手紙は送ったし、これ以上に私に出来ることなんて何もないように思えて。
クラウディアに罵られて、洋服箪笥(クローゼット)で泣いている時は、本当に絶望的な気持ちだったのだ。
ようやく、成人する年齢を迎え社交界デビューを果たし、叔父の支配を抜けるために結婚相手を見付けられると思っていた。それなのに、もしかしたら、私は一生叔父夫婦から逃げられないのかもしれないと。
そして、唯一の友人から『裏切り者』と叫ばれて、あの時の私は、どうして良いかわからなくなった。
けど、今は……。
「……レティシア様。何か考え事を?」
私は隣に居たイーサンから話しかけられて、俯けていた顔を上げた。見上げれば、彼は心配そうな表情をしていた。
もしかしたら、私がクラウディアのことで、今も落ち込んでいると思っているのかもしれない。
……不思議と、彼女のことは考えなかった。経緯を説明して謝罪する手紙は送ったし、これ以上に私に出来ることなんて何もないように思えて。
クラウディアに罵られて、洋服箪笥(クローゼット)で泣いている時は、本当に絶望的な気持ちだったのだ。
ようやく、成人する年齢を迎え社交界デビューを果たし、叔父の支配を抜けるために結婚相手を見付けられると思っていた。それなのに、もしかしたら、私は一生叔父夫婦から逃げられないのかもしれないと。



