「レティシア。ああ……そうか。ごめん。戻ってきたんだ。俺がダンジョンで、怪我をしてしまったんだ。それで、どちらかがロードを使いに、君へ会いに行ったんだな」
イーサンは何度か目を瞬いて、頭を右手で押さえていた。
「もしかして、大きな怪我をした? ……大丈夫だったの?」
イーサンが見せる妙な様子に、私は心配になった。こうして、時間が戻って、彼は大丈夫だとわかっていても……。
「ああ。高所から落ちて足を折ったので、二人に抱えられて宿まで戻った。それで、鎮痛効果のある薬を飲んだから、眠ってしまって。さっきのロードした時、眠っている状態でここに返ったから……なんだか、不思議な感じに陥ってしまって、心配をかけてすまない」
「まあ……そういうことだったのね」
先ほど動きがおかしかった、あのイーサンの様子の理由を聞いて頷いた。眠っている時にいきなり覚醒状態に戻されるのだから、驚いてしまったのね。
「レティシア様、ありがとうございます……足を折ったら、治療魔法を使っても、完治するまで時間掛かるので助かりました」
イーサンは優しく微笑んで、私への感謝の言葉を口にした。



