こうして、明るい場所で姿をはっきりと認識出来た彼らは、全員揃って細身で長身で、その身軽な服装から察すると冒険者ギルドに集まる依頼をこなす冒険者なのだろう。
彼らのような冒険者自体は、このヘイスター国に生まれ育った私にとっては珍しい存在ではなかった。
ヘイスター王国王都は、とある理由があって、世界中から冒険者たちが集うからだ。国内の街道でも城内でも、彼らのような冒険者たちの姿を見掛けることは良くあることだった。
三人は無言のままで目配せし合い、呼び止めた私に対し、何かを伝えたいようだ。
……何かしら? 本当に、ここまでの経緯も訳がわからないわ。
もうこうなったら、私側からはっきりと聞いてしまった方が早いかもしれない。
質問しようと私が口を開いた瞬間、彼らの方から声を発した。
「すみません! あの……何か、持ってたりします……?」
「おいおい! あまりにもそれは、直接的過ぎるだろ!」
「だって、他にどんな言い方があるんだよ!」
三人の内の一人だけは無表情でむっつりと押し黙ったままだけれど、二人は興奮して言い合いになっていた。
「何か、ですか?」
彼らが何を言いたいのかまったく分からずに、私は戸惑った。
ドレスのポケットの中へ手を入れれば、そこには容量的な問題でハンカチと平たい小さな手鏡くらいしか入れられない。
私はそれを差し出せば、彼らは揃って変な表情になっていた。これは、求めている物と違うのかもしれない。
とは言え、私が他に持っているといえば、身につけているドレスか髪飾りくらいだ。
「いや。待てよ。恐らくは、彼女自身のこと……なのでは、ないか?」
彼らのような冒険者自体は、このヘイスター国に生まれ育った私にとっては珍しい存在ではなかった。
ヘイスター王国王都は、とある理由があって、世界中から冒険者たちが集うからだ。国内の街道でも城内でも、彼らのような冒険者たちの姿を見掛けることは良くあることだった。
三人は無言のままで目配せし合い、呼び止めた私に対し、何かを伝えたいようだ。
……何かしら? 本当に、ここまでの経緯も訳がわからないわ。
もうこうなったら、私側からはっきりと聞いてしまった方が早いかもしれない。
質問しようと私が口を開いた瞬間、彼らの方から声を発した。
「すみません! あの……何か、持ってたりします……?」
「おいおい! あまりにもそれは、直接的過ぎるだろ!」
「だって、他にどんな言い方があるんだよ!」
三人の内の一人だけは無表情でむっつりと押し黙ったままだけれど、二人は興奮して言い合いになっていた。
「何か、ですか?」
彼らが何を言いたいのかまったく分からずに、私は戸惑った。
ドレスのポケットの中へ手を入れれば、そこには容量的な問題でハンカチと平たい小さな手鏡くらいしか入れられない。
私はそれを差し出せば、彼らは揃って変な表情になっていた。これは、求めている物と違うのかもしれない。
とは言え、私が他に持っているといえば、身につけているドレスか髪飾りくらいだ。
「いや。待てよ。恐らくは、彼女自身のこと……なのでは、ないか?」



