セーブポイントに設定された幸薄令嬢は、英雄騎士様にいつの間にか執着されています。


 就寝前の私に気を使ってか、イーサンはこれまで、あまり遅くならない時間に来てくれていた。

 私たちの住んでいる王都の地下にある『ヘイスターの地下迷宮』は、どうやら彼らの話を聞くところによると、最下層50階までの階層があり1階1階攻略しては下の階層へ下がっていくという手順(システム)らしい。

 だから、彼ら三人はそろそろ帰ろうかという時間になると、適当なところで切り上げて帰って来るらしい。

 何故、冒険者たちが『ヘイスターの地下迷宮』に集まるかというと、初心者は比較的浅い場所で経験値を積めるし、中級者も自分たちのレベルに合った階層で、新しく組んだパーティのチームワークの確認などをしたりするらしい。

 もちろん、イーサンたち三人が受けるSSランク昇級試験にも使用されるくらい強い魔獣も棲んでいるけれど、下の階層まで降りなければ出会うことがない。

 つまり、|強くなる鍛錬(レベルアップ)に丁度良く、かつ各階にあるワープゾーンに入れば、すぐに王都の街へと転送されるのだった。