クラウディアから、手紙が返ってくることはない。

 とは言え、なんと私も何をどう言って良いのかはわからなかった。オルランド様から誘われたことに対しては、私もどうしてかという理由はわからない。

 ……けれど、本来ならば、誰に声を掛けるかはオルランド様の自由だから、私が責められるようなことでもない。

 それがクラウディアだって頭ではわかっているだろうからこそ、どうして良いかどう言って良いかわからなかった。

 ただ、誤解であることを伝えることと、謝ることしか出来ない。

「お嬢様。お手紙が届いております」

「手紙……?」

 執事エーリクが、私への手紙を銀の盆に載せて持ってきた。