セーブポイントに設定された幸薄令嬢は、英雄騎士様にいつの間にか執着されています。

 私が何を言わんとしているかを悟ったイーサンは、微笑んで首を横に振った。

「いいえ。レティシアのおかげで、俺たちも助かりました……問題ないですよ。それに、事前に『セーブポイント』を作っていなかったしたら、俺もまだ足が折れたままかと思うので……まだ帰れてないでしょうね」

「ふふ……けれど、イーサンはその目の中に居る精霊が、治療してくれるのではないの?」

「あの時も言いましたけど、足が折れたり……致命的な損傷がある場合は、流石に神官のような、本職でないと完全治療は無理ですね……レティシアの傷ついた心も、この目が、治療出来れば良いんですけど……」

 イーサンの緑の目から見る間にじんわりとした光が滲み出てきて、私はほうとため息をついた。

 その中に精霊が居ることは一目瞭然なのだけれど、何度見ても、本当に不思議な気持ちになるのだ。

「これって……イーサンの子どもにも、受け継がれるんですか?」

「ああ。俺と君の子も、おそらくは緑の目で、中には精霊が棲むことになる」

 私は心に浮かんだ疑問をそのまま聞いただけなのだけれど、イーサンは苦笑しながらそう言った。

 ……そうだった。