「はい。この姿を見て頂けますと、僕ら三人の職業が何であるかわかってもらえると思いますが、『SSランク冒険者』の昇級試験を受けに、このヘイスター王国までやって来ました」

「ああ……やはり、そうなのですね」

 私は頷いて納得した。『ヘイスターの地下迷宮』は世界的に有名で、有名無名問わず、冒険者が集まるダンジョンなのだ。

 彼ら三人は最下層に棲む魔獣を倒せば手に入る『SSランク冒険者』の称号を手に入れるために、わざわざ異国からやって来たらしい。

 改めてまじまじと見てみると彼ら三人は、わかりやすく凄(すご)んでいるわけでもないのに、ただ立っているだけで周囲を圧するような覇気を感じた。

 もちろん、最高位SSランク昇級に挑めるということは、既にSランク保持の凄腕冒険者パーティなのだろう。

 彼らより下位にあるAランクの冒険者とて、かなりの狭き門と聞くし、彼らはより難易度の高い最高位SSランクに手が届きそうな人たちなのだ。

 私が知らないだけで、とっても有名な冒険者たちなのかもしれない。