「出来るに決まっておるだろう。私を誰だと思って居る」

 私の心の声を聞いたのか、ブリューナグは不満そうに言った。

 いや……そりゃあ、とても凄そうな外見をお持ちでしたけれど、私たちはまだ人を操作出来るくらいしか、ブリューナグのことを知らないですもの。

「私は竜位七位に位置する、黒竜ブリューナグだ。お前が何かと不思議がっていることも、それで説明が付くと思うが?」

 わっ……私の口が、私の疑問に答えている……! 気持ち悪い。この感じ……!

 そんなことよりも、ブリューナグの竜位!!

 きっとすごい竜だろうと思って居たけれど、本当にすごい竜だった……ということは、ジェイドさんはもう……六匹しか、新たに竜を契約することは出来ないんだ。すごい。

「私が居て、何の不満だ?」

 いや、そりゃあその通りなんですけど、色んな種類の竜がたくさん居た方が、竜騎士の皆さんは色々と便利なこともあるんですってば……。

「私とあの銀竜だけで、充分だ。何か必要があれば、力を貸してやれば良い」

「あの……! そろそろ、お願いします」